小5らくらくUnit 8「Who is your hero?」④【モトヨシ先生のスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 8「Who is your hero? ~ヒーローを紹介しよう」第4時(friendly や kind などの性格を表す英語に慣れ親しもう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 8「Who is your hero? ~ヒーローを紹介しよう」全8時の4時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
○単元のゴール
自分のヒーロー、あこがれの人を発表しよう。
○本時の目標
friendly や kind などの性格を表す英語に慣れ親しもう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is good at ~. およびその関連語句(always/usually/sometimes/never)などについて理解している。
〈技能〉
・日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
・相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、短い話の概要を捉えようとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本在住の外国出身の人について、短い話の概要を捉えようとしている。
【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の大文字・小文字を識別したり、その名前を発音したりする技能を身に付けている。
【話すこと】やり取り・発表
●知識・技能
〈知識〉
・Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is good at ~. およびその関連語句(always/usually/sometimes/never)などについて理解している。
〈技能〉
・日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is good at ~. およびその関連語句(always/usually/sometimes/never)などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを話そうとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本のヒーローについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の大文字・小文字を書く技能を身に付けている。
○言語材料
(表現)Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is~. He is good at ~. Oh, I see.
(語彙)一日の生活(get up など)、性格(active など)、頻度(always など)、スポーツ(baseball など)、楽器(recorder など)
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- デジタル教科書 Starting Out
- Touch the Picture Game
- Stereo Game
- 有名人やキャラクターを1語で表現してみよう
- デジタル教科書 Let’s Watch and Think
- デジタル教科書 Starting Out(2回目)
- Let’s Write
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。
③デジタル教科書 Starting Out(P75)
教科書の Starting Out のリスニングです。1時目はP74のABCDの4問(日課)を行いました。本時はP75のEFGH(あこがれの人)の4問を行います。
◎指導書より
この単元のStarting Outは、大きく分けてp.74(日課)とp.75(あこがれの人)の2種類の会話から構成されている。そのためこれまでの単元とは異なりそれぞれ1時間に分けて指導するとよい。ワークシートを使用する場合も、構成が他の単元と異なっていることに注意したい。
私は指導書の記載から自校化して授業構成を練り直し、本単元では、前半の1時目から3時目あたりまでを「日課」の言語材料を扱い、4時目から8時目に「あこがれの人」を表現するための学習を行うようにしました。よってStarting Out p.74(日課)は1時目に、Starting Out p.75(あこがれの人)は4時目に扱っています。
デジタル教科書には、映像用のクリックと音声用のクリックがあります。どちらを活用するかは先生の判断になります。私は1問目を映像で見せて、2、3、4問目は音声のみという使い方をよくします(本時でいうとNo.5を映像、No.6、7、8は音声のみ)。
Open your textbooks to page 75. Let’s try E, F, G and H today.
Now, let’s listen.(通し再生をクリック)
通し再生のNo.5~No.8を再生し終えたら……
Now, let’s check the answer.
No.1’s answer is E, F, G or H?
E.
Excellent. How about No.6’s answer?(No.5の時と同じ要領で進めてみましょう)
次は教師と児童で行ってみましょう。
④Touch the Picture Game
Picture Dictionary P17の性格などを表す言い方に慣れ親しむために、Touch the Picture という簡単な活動を行います。教師が発話した単語をペアで先にタッチしたほうが勝ちというゲームです。
次の学習内容⑥「有名人やキャラクターを1語で表現してみよう」では、有名人やアニメキャラクターなどについて、Picture Dictionary P17「性格など」に出ている単語のどれで表現するかを児童に考えさせる活動を行います。その時に少しでも単語の選択肢が増えるように、学習内容④Touch the Picture Game と学習内容⑤Stereo Game を通して、楽しく学習を進めていきます。
活動の間には、教師の後に続いて全体で復唱させましょう。Touch the Picture Game は、発話するスピードを速くするなど、テンポよく行っていきましょう。
⑤Stereo Game
Picture Dictionary P17の「性格など」の単語を使って、ステレオ・ゲームを行います。詳しい進め方はパワーポイント内に説明動画を挿入してあるので見てください。
⑥有名人やキャラクターを1語で表現してみよう
有名人やキャラクターを英語1語でどう表現するか、児童に思考させる活動です。
Picture Dictionary P17「性格など」のどの英単語で表現するかは、児童の自由です。なので、答えが1つとは限りません。答えが1つでないからこそ、いろいろな意見が出てとても楽しい学習となります。
私は、テレビ番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)の出川イングリッシュのコーナーの動画を用意して、一部分を児童に見せました。出川哲朗さんが一生懸命「伝えよう」とする姿は、言語を習得する上で大切な要素の1つですね。そんな話をしながら授業を進めました。また、児童も笑いながら動画を視聴していました。
動画を見せたら、出川さんを英語1語で表現するならどの単語を使うかを児童に問います。児童は、それぞれが考える単語を発表します。funny や friendly、中には brave だと主張する児童もいました。そこで教師は、その理由を聞きます。単純におもしろいから funny を選択した児童、外国人と仲良く話しているから friendly を選んだ児童、そして英語を堂々と話しているその姿がすごいから brave にしたと言う児童もいました。児童がなぜその単語を選んだのか、理由を全体で共有することができました。意味を考えながら友達同士で意見を交換するので、単調な反復練習より効果的な指導法です。ぜひチャレンジしてみてください。
全体で発話する際は、Degawa is funny. とそれだけで終わらせずに He is funny. も続けて発話させましょう。単元のゴールでは「あこがれの人」を紹介するので、児童は he や she を主語として使います。このような活動のときも、教師は児童に「この活動って何のためにしているのかな?」と問いかけてみましょう。特に楽しい活動のときほど、児童にゴールを意識付けすることが大切です。単元のゴールを再確認したら、「みんながあこがれの人を紹介するときは、どんな単語を選ぶ?」と聞き、児童を単元のゴールへと導いていきましょう。
私は、他にドラえもんやアンパンマンのイラストを提示して同じように進めました。ドラえもん、アンパンマンへの児童の思いは様々です。選ぶ単語も違っていて、楽しく学習を進めることができました。
有名人やキャラクター以外にも、ある場面のシチュエーションを見せて、写真からどの単語で表現するかを考えさせました。
専科として教えているときは、Who is a kind teacher at school?と児童に聞き、「内緒で教えて(笑)」と聞くと、○○ sensei is kind. さらには否定文 ○○sensei is not kind. で言う児童もいて(笑)、児童の思いを実際に表現させる内緒の学習となりました。ぜひ他の先生方に内緒で行ってみてください。
⑦デジタル教科書 Let’s Watch and Think(P75)
教科書の問題です。海を越えて活躍する日本のヒーローたちの紹介を聞いて、得意なことが何かを教科書の欄に書かせます。動画を再生して、必要であれば教師がゆっくり読むなどしましょう。
⑧デジタル教科書 Starting Out(2回目)
本時のはじめに行った Starting Out をもう1度音声のみで聞かせます。本時の学習を通して性格を表現する単語が聞き取れるようになったかを確認するために行いました。ほとんどの児童が答えることができました。できたことを評価し、ほめて自信を付けさせるために Starting Out を2回行うこともよいと思います。スライドを以下のように提示し、音声再生後に、「He is always ???? to me. のところ、何て聞こえたかな? Talk with your friends, please.」と聞きましょう。短時間でNo.5~No.8を行います。
⑨Let’s Write
学習してきた表現を “なぞって” まねして書いてみる活動です。ワークシートの薄く印刷してある文字はなぞらせ、その後に「性格など」の単語を書かせます。本時はキャラクターなどを表現する語が児童によって違うので、文末の単語は Picture Dictionary P17から書き写す形にしました。スペースが空いているので、そこに児童が考えた単語を書くように伝えましょう。教師は机間巡視をしながら、Can you read this? と聞き、個別に児童に英文を発話させましょう。
⑩ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit8-4パワーポイント(40スライド)、ワークシート(1点)
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子