小5らくらくUnit 3「What do you want to study?」⑤⑥【モトヨシ先生のスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 3「What do you want to study? ~夢に近づく時間割を紹介しよう~」第5・6時(夢の時間割を考えて、友達と伝え合おう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 3「What do you want to study? ~夢に近づく時間割を紹介しよう~」全8時の5・6時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

○単元のゴール
夢の時間割を考えて、友達と伝え合おう。
○本時の目標
夢の時間割を考えて、友達と伝え合おう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
What do you want to study? I want to study ~. What do you want to be ~? I want to be ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
学びたい教科やなりたい職業などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、学びたい教科やなりたい職業などについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、学びたい教科やなりたい職業などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本在住の外国出身の人について、短い話の概要を捉えようとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字を識別したり、その名前を発音したりする技能を身に付けている。

【話すこと】やりとり・発表
●知識・技能
〈知識〉
What do you want to study? I want to study ~. What do you want to be ~? I want to be ~. について理解している。
〈技能〉
学びたい教科やなりたい職業などについて What do you want to study? I want to study ~. What do you want to be ~? I want to be ~. を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、学びたい教科やなりたい職業などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、学びたい教科やなりたい職業などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、誕生月について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字を書く技能を身に付けている。

○言語材料
(表現)
What do you want to study? I want to study ~. What do you want to be ~? I want to be ~. など
(語彙)天気(sunnyなど)、曜日(Sundayなど)、気分(fineなど)、教科(Englishなど)、職業(artistなど)

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 曜日の歌
  3. 単元のゴール、本時のめあての確認
  4. デジタル教科書 Let’s Try ②
  5. ALT(教師)の夢の時間割
  6. andってどう使う?
  7. 夢の時間割を考えよう
  8. 夢の時間割を伝え合おう!
  9. デジタル教科書 Let’s Listen ②
  10. デジタル教科書 複数文字の書き取り
  11. ふり返り

各活動の流れ

本時は時間割を児童が考えたり、夢の時間割を伝え合ったりする言語活動が設定してあります。実態により、時間がどこで区切れるかが変わってくると思うので、第5~6時で以下の学習内容が終わるように適宜授業を進めてください。

①挨拶

②曜日の歌

ウォームアップとして元気よく歌いましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③単教科の復習(5パターン)

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

A4サイズの教科のフラッシュカードを準備してください(ダウンロードして印刷することもできます)。できれば、磁石が裏側に付いていないものがよいと思います。

フラッシュカードは、両面印刷用と片面印刷用の2種を用意しました。児童の実態に合わせて使ってください(記事の最後でダウンロードできます)。

1.What’s this?
フラッシュカードを使ってカードをめくっていき、児童は見えている絵の教科を発話していきます。一通りすべての教科を1度行えばよいと思います。

2.Slow reveal
A4のフラッシュカードのある一部分だけを見せて、それが何の教科のフラッシュカードであるかを答えさせます。ここでは、答えをすぐに言わせることというよりは、どんどん教科名を発話してほしいということを意図しています。児童は、早く当てたいと思っています。

3.Quick flash
フラッシュカードを高速で半円を描くように見せましょう。2のSlow revealと同じように、児童にどんどん発話させましょう。正解が出たら、次の教科のフラッシュカードを提示していきます。

4.Gesture
教科をジェスチャーで表現します。1人コントのようなものです(笑)。ジェスチャーで表現できるものを中心に、何問か行うとよいでしょう。例えば、料理をしているシーン、音楽のリコーダーのシーン、書き初めのシーン、とび箱を跳んでいるシーンなど、いろいろ考えられると思います。先生のオリジナルな熱演をぜひ披露してみてください。

5.What’s this? Guess what!
フラッシュカードの一番後ろにあるカードが何であるかを当てます。当たったら奇跡のようなもので、正直、ひどい活動ですね(笑)。しかし、児童はそれだけに喜びます。たくさん発話させるというのが、ここでの意図です。どんどん指名して、児童に教科名を発話させましょう。

④単元のゴール、本時のめあての確認

単元のゴールを確認しましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

⑤ALT(教師)の夢の時間割

「ALTの先生がもし小学生だったら、夢の時間割はどんな感じかな?」というシチュエーションを設定します。ALTに黄色い通学帽をかぶせた絵が出てきます。児童は、それだけで大笑いします。

スライドには、顔の部分だけ穴が空いているイラストが貼り込んであります。顔はめのイラストの後ろに顔写真を入れればよいだけなので、自分の学校のALTの顔写真を使ってスライドを作成してみてください(男の先生用の顔はめイラストのスライドは非表示になっているので、適宜活用してください)。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

これまでの学習でALTの時間割を聞き取ったり、高速の聞き取りの活動を行ってきたりしました。それと同じような進め方で、ALTの夢の時間割を聞きます。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

スライドには、事前に録画した動画を貼り込んであります。同じような動画をALTに撮影してもらって、差し替えてください。

ALTの話が終わったら、 教師は1時間目の枠を指さしながら Zoe sensei (ALT) wants to study…?と、児童に聞いていきます。児童は math, science, P.E. P.E.… と時間割を言っていきます。もし分からないところが出てきたら、One more time? と聞き、ALTの動画を再度見せるとよいでしょう。

⑥andってどう使う?

児童が夢の時間割を伝える時に、and の使い方を理解して活動できるとよいと思います。児童の気付きを大切にして指導しましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

まずは、スライドの英文を全員で発話していきましょう。4文発話し終えたところで、「and ってどこで使うのかな」とか「何か気付くことはある?」などと問うてみるとよいでしょう。

最後の1文で、どの番号のところに and を置くかを確認します。

もちろんこの段階で指導しないで、実際に夢の時間割を伝え合う言語活動の中間指導で扱ってもよいと思います。指導者の考え方次第でどこで取り上げてもよいでしょう。

⑦夢の時間割を考えよう

児童の夢の時間割を考えさせましょう。自由な発想で考えてよいことにしますが、ある程度の条件を与えるとよいと思います。以下のようなスライドを提示して伝えましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

前時の高速リスニングと同じフォーマットを使っているので、自分の時間割に○を付けることは、児童もすぐに理解できると思います。時間割の理由に、将来の夢とリンクさせることができるならば、そのように行ってもよいですね。

1時目の記事で、「夢の時間割と将来なりたい職業をリンクさせることが難しい」と説明しました。私自身、以前に夢の時間割と将来の夢をリンクさせて授業を行ったこともあるので、そちらの形で行いたい場合は、以下のワークシートを活用してください。その場合のパワーポイントは非表示にしてあるので、表示にして活用してください。

パワーポイントとワークシートは記事の最後でダウンロードできます

児童が1日の時間割を友達に伝えられるように、発話が心配な児童を中心に机間指導を行いましょう。

⑧夢の時間割を伝え合おう!

児童がたくさんの友達とやり取りができるように、ワークシートを裏表に印刷したり、2枚準備したりしておくなどしましょう。

○を付ける形式のワークシートにする以前は、○を付けるのではなく、1時間目から6時間目までの空欄に、教科名を「国語・算数・理科…」と書かせていました。それでは教科名を書くことに時間がかかってしまい、やり取りに時間を十分とることができませんでした。このワークシートは大失敗でした。でも、大失敗した経験があったからこそ、ワークシートを改善することができました。
教師は、常にその活動を何の目的で行うのか、児童が書く内容は本当に書く必要があるのかなど熟考しなければなりません。私も、失敗から学んだ1人です。

中間指導で児童に何を指導するか、前半の活動でしっかりと見取りましょう。また、児童のやり取りする姿を見取り、評価を行いましょう。

●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、学びたい教科やなりたい職業などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。

●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、学びたい教科やなりたい職業などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

⑨デジタル教科書 Let’s Listen ②(P29)

登場人物の学びたいことやなりたい職業を聞いて、線で結ぼう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

教科書のリスニング問題です。ここの教科書の問題で知識の評価をしてもよいでしょう。

●知識・技能
〈知識〉
・What do you want to study? I want to study ~. What do you want to be ~? I want to be ~.
およびその関連語句などについて、理解している。

この場合は、教科書の教科名や職業名の確認をしてからスタートするのではなく、ヒントなしで行ってみると、児童の実態を把握できるでしょう。

⑩デジタル教科書 複数文字の書き取り(P93)

3文字を続けて聞いて書く活動です。本時はGZPの3文字を扱います。音声を入れてあるので、そのまま行えます。GとZも、児童が迷うアルファベットです。実態に応じて複数回聞かせたり、Picture Dictionary P42を開かせて、児童がアルファベットを参考にできるように手立てを講じたりしましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

⑪ふり返り

単元のふり返りを行い、全体で共有しましょう。


第7~8時は Over the Horizon の学習内容を進めましょう。
※第7時、第8時の記事、パワーポイント教材はありません。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

5年Unit3-5/6パワーポイント(28スライド)、ワークシート(2点)

パワーポイント見本
時間割ワークシート(日本語・英語)
教科フラッシュカード(両面印刷用・片面印刷用)

※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。

ご利用料金:100円(お申込みから30日間ダウンロード可)

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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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