小2国語「たんぽぽのちえ」京女式板書の技術

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見やすく理解しやすい「単元別 板書の技術」元京都女子大学教授・同附属小学校校長 吉永幸司監修
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今回の教材は、「たんぽぽのちえ」です。この単元では、順序に気を付けて読むことを意識します。そのため、段落という意味や時を表す言葉などを学習し、ノートの書き方や勉強のしかたを大切にします。その手がかりとなる板書の工夫を紹介します。

監修/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・松下祐子

 

教材名 「たんぽぽのちえ」(光村図書)

単元の計画(全10時間)

1・2 全文を読み、学習の見通しをもつ。
3~7 「たんぽぽのちえ」とそのわけをくわしく読む。
8・9 「たんぽぽのちえ」について思ったことを書き、交流する。
10 学習を振り返る。

板書の基本

〇「じゅんじょに気をつけて読もう」ということを意図して指導しました。

<板書での工夫>
① 文章には段落があり、ひとまとまりの文章になっていること。
このことを理解させることを目的に、めあてに「 だんらくをくわしく読む。」と板書しました。「だんらく」という言葉を繰り返し読み、ノートに書くことにより、この言葉を習得することを意図しました。
② 時を表す言葉が時間の順序を表していること。
このことを理解させることを目的に、「とき」を板書し、「たんぽぽのようす」が変化していくことを理解させました。

〇2年生での学習のしかたを指導しました。

<学習のしかたで大事にしたこと>
板書をノートに写す時間を設けました。授業では、1人学習で見付けた文や文章の中で、大事な言葉を板書する機会が度々あります。それを板書するとき、次のような方法でノートに書き写すように指導しました。
・板書する文や文章を言葉にして聞かせる。
・その言葉を板書するとき、最初は文節で板書する。
・板書しながら、書き順や文字のハネ、ハライを指導する。
・丁寧に書き写せているかどうかを確認して、次の文章を板書する。

〇2年生の1学期には、板書を通してノートに書くことに慣れることや勉強のしかたを覚えることが大事だと考え、授業を進めます。

板書のコツ(3/10時間目)

小2国語「たんぽぽのちえ」京女式板書の技術 板書例
3/10時間目の板書

板書のコツ①

題名「たんぽぽのちえ」の「たんぽぽ」と書き、正しい筆順で書けているかどうか、「ぽ」の文字の形が整っているかどうかを確認しました。文字の乱れの始まりは、濁音、半濁音であるということを経験しているからです。

次に「の」を書きました。「たんぽぽの」を読み、それに「つづく言葉」を考える時間を少しもちました。「たんぽぽのちえ」が出ました。「たんぽぽの花」「たんぽぽのかしこいところ」などのつぶやきから「たんぽぽの」の「の」の役割に気付かせました。

板書のコツ②

初めの1文である「春に なると、たんぽぽの 黄色い きれいな 花が さきます。」と音読して、これからの勉強が「たんぽぽ」であることを説明しました。この文を読んで、知っていたことや知らなかったことを確認しました。

「たんぽぽの(黄色い、きれいな)花」のことが話題になりました。「の」の印象が強かったようです。この他には、「文の初めのまとまりが1段落であること」を説明し、今日の勉強の「めあて」を板書し、2段落と3段落を音読しました。

板書のコツ③

2段落と3段落は次の順序で板書しました。

最初に「とき」「たんぽぽのようす」「わけ」です。

次に、文章を読みながら、「二、三日たつと、…」「花はしぼみ、…」「花のじくは、…」を板書しました。「くわしく」というのが目標ですから、板書は教師の説明の後にしました。子供の発言でなく、文章の読み方を指導した後の板書です。

板書のコツ(5/10時間目)

小2国語「たんぽぽのちえ」京女式板書の技術 板書例
5/10時間目の板書

板書のコツ①

2年生の指導は、教師に導かれている学習活動において、1人でもできる部分を増やすことと考えています。その手順は、単元においては、最初の時間にはすべて教える。次に、教えたことについて自分で行えるような方法を示す。その次は、自分で行ってみるという方法です。

具体的には、黒板の左端の模造紙です。学習範囲である6段落と7段落を拡大して示したものです。拡大コピーの活用は、3段落・4段落から始めました。そこでは、大事な言葉の見付け方として、文章に線を引くことを指導しました。従って、6段落・7段落の拡大コピーは文章だけであったものが、1人学習の発表の後には、赤い線で埋まっているということになります。

板書のコツ②

「とき」「たんぽぽのようす」「わけ」は、2段落から5段落の学習活動を生かして、線を引いた部分を発表し、まとめたものです。子供がノートに長い文章を写している場合は、板書のように赤鉛筆で修正させました。「ちえにぴったりな名まえ」については、ノートに書かせました。

板書のコツ③

板書で大事にしたのは「なぜ」というところです。「なぜ、こんなことをするのでしょう。」という問いかけがあります。そのあとに「それは」と受ける言葉があり、「たねをとおくまでとばすことができるからです。」という文が続きます。

説明文の読み方の指導として大事にしたかったので、「わけ」のところは、教科書の文章をそのまま書き写させました。そして、板書で線の引き方を指導しました。

1年生で習っているであろうから、2年生ではできると思わないで、1年生で習っているであろうことも、1学期は2年生でしっかりと教えることが、学習方法の基礎を育てる上で大事だと考えています。

 

構成/浅原孝子

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