小3算数「重さ」指導アイデア(7/9時)《かごの中のりんごの重さはどれだけですか》

執筆/富山県公立小学校教諭・高井慈美
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、前・富山県公立小学校校長・中川愼一

本時のねらい

■本時7/9時 重さの単位(g、㎏)の関係について知り、重さのたし算を学習した後

「正味の重さ」「容れ物(風袋)の重さ」「全体の重さ」の関係を使って、ひき算を用いて重さを求める方法について考える。

評価規準

「正味の重さ」「容れ物(風袋)の重さ」「全体の重さ」の関係に着目し、単位の関係を基にしながら、ひき算を用いて重さを求める方法について考えている。(思考・判断・表現)

問題
りんごをかごに入れてはかりました。
全体の重さは1㎏200g です。
かごの重さは 300g です。りんごの重さはどれだけでしょう。

(はかりの上にある、りんごが入っているかごの絵を提示して)
かごの中のりんごの重さはどれだけですか。

かごを取れば、りんごの重さだけが分かるね。

でも、かごを取ると、りんごがばらばらになって、はかりに載らないね。

全体の重さから、かごの重さを引けばいいよね。

重さのたし算ができたのだから、ひき算も使えるはずだよ。

どんな式になりますか。

式は、1㎏200g - 300g です。

でも、重さの単位が「㎏」と「g」で違うよ。それに、200g から300g は引けないよ。

どうやって、求めていけばよいのかな。

学習のねらい

重さのひき算のしかたを考えよう。

見通し

・はかりの目盛りや数直線図などを用いて考えていこう。 方法の見通し

・今まで学習した長さの単位を基にして、重さの単位の関係を考えてみよう。[方法の見通し]

・1㎏200g から300g を引くのだから、1㎏より少し軽い重さになるだろう。結果の見通し

自力解決の様子

A つまずいている子

g の単位だけを考えている。
200g は引くことができるが、300g を引くことができない。


B 素朴に解いている子

はかりの目盛りを用いて、目盛りを300g 戻して、900g を見付けだしている。


C ねらい通り解いている子

1㎏200g = 1200g と適切な単位に換算し、1200g - 300g = 900g と、計算で見付けている。

学び合いの計画

いくつもあるりんごの重さを一つ一つ量って、たし算をしていくのは大変です。でも、まとめて量ろうとすると、計量皿に全部を載せきることはできません。このようなもどかしさを話し合って、かごに入れて測定せざるを得ない問題場面を捉えることが大切です。

イラスト/小沢ヨマ、横井智美

『教育技術 小三小四』2021年10/11月号より

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