学習指導要領のココを押さえる小3小4「三学期の通知表」評価のポイント

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学習指導要領をしっかりと踏まえ、「保護者の望む通知表」作成のポイントについて考えていきます。

監修・執筆/東京都公立小学校主幹教諭・佐々木陽子
執筆/東京都公立小学校主任教諭・小田友美
執筆/東京都公立小学校教諭・奥濃麻実

三学期の通知表トップイラスト

三・四年生の通知表所見のポイント

所見欄のポイント

三学期の通知表は、一年間の集大成です。三学期の様子だけではなく、一年間を通して子供ががんばったことやできるようになったことなども取り上げていきます。子供たちが次の学年へ向かって「こんなことに挑戦していきたいな」「高学年でもコツコツ続けてがんばりたいな」などの励みになるように、記述の表現も工夫していきましょう。

記録の蓄積を!

所見の内容も何を書こうか悩む時期です。子供の特性やよさは、ある程度一、二学期で出しつくされ、困ってしまうことはないですか? 三学期の行事やイベントなども含め、学習面や生活面について普段からの発言や学習態度の記録の他、子供に関する資料を集めておきます。子供の様子の記録を蓄積していきましょう。

「主な資料」
国語…ノート、ワークテスト、学習プリント、漢字ドリル、作文、日記など
社会…ノート、ワークテスト、学習プリント、新聞やポスターなどの作成物など
算数…ノート、ワークテスト、学習プリント、計算ドリルなど
理科…ノート、ワークテスト、学習プリント、観察カードなど

学習の足跡であるノートやプリント類など子供たちの書いたものを、定期的に評価したり整理したりしておくことが大切です。ちょっとした時間を利用して記録を残していきましょう。また、子供によっては所見を書くうえで、際立った様子が思い出せず、何を書いてよいのか困ってしまうことはないですか?

一、二学期に所見を書く内容に「困ったなあ」と感じた子を特に把握しておきます。意識的に仕事をいろいろと任せてみたり、表現する場を設定したりすることで活躍の場が広がります。注目して指導していく分、書く内容が増えます。このような事前の工夫も所見で大いに役に立ちます。

ただし記録を残して、しっかり記述したからと言って、子供たちの成長や学びをすべて所見で伝えることには限界があります。保護者会や学級通信、教室の掲示板などを利用して、学習面や生活面の様子を伝えていきましょう。

所見作成で配慮すること

三学期はその学年の最後の通知表です。一年間の成長をよりよく理解してもらうために、次のことを配慮しながら作成していきましょう。

❶一、二学期の所見を見返して、書く内容が重複していないか。
❷学習面だけや生活面だけなど、内容が偏っていないか。
❸一、二学期に課題を書いたら、それに対しての教師の指導や対応、子供の成長の様子を伝えているか。
❹個人差はあるが、どんな子供でもプラス面を取り上げて書いているか。
❺どうしても課題がある場合は、そのことを克服したらもっと力が伸びる期待を込めた文になっているか。
❻誤字、脱字や不適切な文章表現になっていないか。
❼評価と所見の内容の整合性はあるか。

通知表所見ポイント先生と子供イラスト

キャリア・パスポート

昨年度より「キャリア・パスポート」の作成を始めました。通知表にも大いに役立ちます。各学校で、書き方や使い方が任せられていますが、すべての子供が見通しをもち、ふり返りを繰り返しながら取り組んでいます。

学期はじめに書いた、「学習面の目標」「生活面の目標」「 習い事やお手伝いについて」「自分のよいところ」「一番好きなこと」「将来の夢」「得意なこと」など、なりたい自分になるために、これからどうすればよいのかを学校の場だけで考えるのではなく、家庭でも話し合ってもらいましょう。

教師としてのふり返り

通知表に書き表された子供の姿は、教師自身の指導・支援が反映されたものであります。子供がしっかり学力を身に付けることができたのか、その子自身の課題がクリアできたのか、もてる力を引き出すことができたのかなどをふり返ります。一学期に自分の学級経営について、「いつまでに」「どのように」などと詳しく自己申告をしたと思います。申告もふり返りながら、数値化していたのならクラスの何パーセントが目標に達成できたのか、できなかったのかふり返ります。

課題があるようなら、来年度の学級経営に向けて自分自身の指導法や支援のしかたなどを改める必要が出てきます。教師の指導や支援のやり方次第で子供の成長の伸びも変わってくると言っても過言ではありません。担任としての成果や課題をしっかりふり返り、次年度の学級づくりに生かしていきましょう。

最後に、進級しても子供たちが自分に自信や希望をもって学校生活を送れるように、今の学年でがんばったことや成長したことなどをたくさんほめてあげましょう!

構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ

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