小5算数「小数のわり算」指導アイデア

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執筆/埼玉県公立小学校教諭・西村良平
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

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写真AC

本時のねらいと評価規準

(本時の位置2/ 14)

ねらい
「÷小数」の計算方法を考えることができる。

評価規準
整数÷小数の計算の仕方について考え、既習事項をもとに説明することができる。(数学的な考え方)

問題場面

前時の振り返りをしましょう。

言葉の式では、(代金)÷(買った長さ)=(1m のリボンの代金)だから、わり算になります。

リボンの長さが小数でも、わり算の式が使えました。

上のように場面を数直線で表したとき、式は□×2.5=300 になることがわかったので、□(答え)を求める式は300÷2.5となるので、わり算と言えます。

そうでしたね。今日の課題を確かめましょう。
【前時のうちに本時の課題を設定しておく】

今まで習ったことをもとに、わる数が小数のときの計算の仕方を考えて答えを求めたいです。

本時の学習のねらい

わる数が小数のときのわり算の仕方を考えよう。

見通し

わる数が整数ならできるから、わり算のきまりをつかって考えてみようかな。

小数のかけ算の時と同じように、0.1mの値段を求めて考えてみようかな。

わる数が整数ならできるから、長さを10倍して25mの値段を考えてみようかな。

自力解決の様子

A つまずいている子
300÷2.5は、わる数を整数にしたいから、10倍して300÷25=12
わる数を10倍したので、答えを10で割って、300÷2.5=1.2
答え 1.2円

B 素朴に解いている子
数直線を使って、2.5ⅿを25めもりに分けると、1めもりは300÷25=12
1ⅿは10めもり分だから、12×10=120となり 300÷2.5=120
答え 120円

C ねらい通りに解いている子
① 0.1mの値段は300÷25=12
1mの値段は、12×10=120
② 25mの値段は300×10=3000
1mの値段は3000÷25=120
答え 120 円
(下図ノート例「もとの式と比べると」参照)

学び合いの学習

問題場面と式や答えの数値の意味を関連付けて、理解を深めさせることが大切です。

ここまでに計算のきまりを学習してきていることから多くの児童は、形式的に式を変形し、答えを求めることが多くなってきます。筆算へつなげていくためにも、除数が小数であってもわり算のきまり等を活用すれば、整数のわり算になることをおさえることが大切です。そこで導入では、式に用いた数値の意味を明らかにし、立式の根拠を確かめた後、計算の仕方を考えます。

本時では、まず数直線図と式の関連付けを丁寧に行うことで、0.1mをもとにする場合と25ⅿの値段を考えることの2通りの考え方があることに気付かせます。その上で、もとの式と変形した後の式を比べることで、わる数が小数でもわり算のきまりが適用すれば整数のわり算でできそうなことを確認し、思考力を高めるとともに形式的に処理できるよさに気付かせるとよいでしょう。

児童のノート例

児童のノート例

全体発表とそれぞれの関連付け(B児童の発表後)

Bさんが、300÷25=12と言っていましたが、12というのは何を表しているのですか。数直線図を使って、Bさんの考えを説明してみましょう。

数直線図で見ると、2.5mを25めもりに分けているので、12は0.1mの値段を求めていることがわかります。

どうして0.1mの値段を求めてみようと思ったのかな。

0.1mの値段は300÷25で求められ、1mの値段はその10倍にすれば求められます。

2.5mを25めもりと考えて、整数の25でわる方法を考えたのだと思います。

他にも25でわる方法があります。3000÷25=120です。

どうして3000が出てきたの。数直線図でも説明してくれますか。

2.5mで300円だから、25mで3000円と考えました。そうすれば、1mを求めるには整数のわり算でできました。

2つの考え方に出てきた式ともとの式を比べて何か気付くことはありますか。

300÷25=12からは、わる数を10倍すると商も10倍になります。

3000÷25=120からは、わられる数とわる数をそれぞれ10倍した式と商が等しいです。

学習のねらいに正対した学習のまとめ

まとめ

わる数が小数のときには、0.1mや25mの値段を考えることで整数のわり算で答えを求めることができる。わり算のきまりを使うと、整数のわり算で求められる。

評価問題

1.5ⅿのホースの重さを測ったら270gでした。このホース1mの重さは何gですか。

子供に期待する解答の具体例

① 0.1mの重さで考える。
270÷15=18 18×10=180 答え180g

②長さを10倍して15mの重さで考える。
270×10=2700 2700÷15=180 答え180g

感想例

・小数のわり算もかけ算のときと同じように、0.1をもとにしたり、わる数を10倍したりすると、整数で計算できることがわかりました。

・わる数が小数のときにも、整数のときに見つけたわり算のきまりがつかえることがわかりました。

『教育技術 小五小六』 2020年6月号より

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