小5算数「割合」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校教諭・河内麻衣子
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都公立小学校校長・長谷豊

小5算数「割合」指導アイデア・メイン
写真AC

本時のねらいと評価規準

本時の位置 1/12時間

ねらい

割合の意味を理解し、比較量と基準量から割合を求めることができる。

評価規準

数量を比べるときに、全体を1とみて部分の大きさを表して比べる方法を考え、説明している。

問題場面
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どの班が一番よく入ったと言えるでしょうか。

シュートが入らなかった数だけ見ると、一番少ないのは3班だ。
(入った数、入らなかった数に着目している。)

シュートが入った数だけ見ると、一番よく入った班は4班だ。

シュートをした数が同じ班は2班と3班で、他の班は数が違う。
(シュートした数が同じことに着目している。)

このままでは、どの班が一番よく入ったか比べられないね。

2班と3班は比べられる。

子供の発言を表に。
☆子供の発言を「シュートが入った数」と「シュートした数」を表に表していく。

この中で、すぐに比べられる班はありますか。

2班と3班です。

シュートした数が同じだから、入った数で比べればよいので、3班がよく入ったと言えます。

それなら1班と2班は、入った数が同じなので、シュートした数の少ない1班がよく入ったと言えます。

では、1班と3班と4班では、どの班が一番よく入ったと言えますか。

シュートした数が班によって違うので、このままでは比べることはできない。

本時の学習のねらい

入った数もシュートした数もちがうときの比べ方を考えます。

見通し

では、この3つの班をどうやって比べますか。

1班はシュートした数に対して半分入ったことになる。

3班と4班はシュートした数に対して半分以上入っている。

3班と4班を比べればよい。

表

自力解決の様子

Aの考え方
(入っていない数の差で比べる)
3班:10-8=2
4班:12-9=3   3班

Bの考え方
(シュートした数をそろえる)
3班:10×6=60(全体)
   8×6=48(回)
4班:12×5=60(全体)
   9×5=45(回)   3班

Cの考え方
(シュートした数を1とみる)
3班:8÷10=0.8
4班:9÷12=0.75   3班

学び合いの計画

本時のノート例

本時のノート例
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自力解決の際、子供たちの中には何のために求めたかを意識せずに、かけ算をしたり、わり算をしたりしている子供がいます。子供たちに何のために求めたかを意識させるために、ノートに考えを書かせる際には、式を立てた根拠を明記するように促します。

また、発表・検討場面では、Aの考え方の差でみる見方をした子供の考え方から取り上げます。このとき「2班と3班の比べ方」を振り返ることが大切です。「シュートした数がそろっていたから比べられた」ということを確認し、シュートの数がそろっていないと、差では比べられないことを共有します。そして、その他の考え方で共通した考え方は何かを明確にしながら、進めていきます。

「シュートをした数をそろえる」とは、本時では、3班は10回シュートをしたが、60回シュートしたことにする。4班は12回シュートをしたが、60回シュートしたことにする、という基にする量をそろえ、比例の見方を使って考えていることを価値付ける必要があります。「60回シュートをしたら……」という考え方を大切にし、共有していくようにします。

特に「シュートをした数を1とみる」という考え方は、基にする量がそろったように捉えにくいため、図を用いることで、理解を深めていくようにします。数直線図も数量関係をみることに活用できますが、下のような図も全体量をそろえるということを描きながら提示し、視覚的に見せることも有効です。

図

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

下記に示した2つの考え方以外にも、子供たちから分数を通分する考え方も出される場合もあるでしょう。3班の全体の10回と4班の全体の12回を通分して全体の回数を60回とみて、3班は48/60、4班を45/60の分数で表して比べる方法です。いずれにしても、子供たちに基にする量をそろえていることを気付かせます。

Bの考え方
(シュートした数をそろえる)
3班:10×6=60(全体)
   8×6=48(回)
4班:12×5=60(全体)
   9×5=45(回)  

Cの考え方
(シュートした数を1とみる)
3班:8÷10=0.8
4班:9÷12=0.75

Bさんの書いた式を見て、どのように考えたのかわかりますか。

3班も4班も、シュートした数を60回にしている。

3班のシュートした数に6をかけて60回にしたので、入った数にも6をかけて48回にしている。

4班のシュートした数に5をかけて60回にしたので、入った数にも5をかけて45回にしている。

3班が60回中48回入って、4班が60回中45回入ったことになるので、一番よく入ったのは3班になる。

Cさんの書いた式を見て、どのように考えたのかわかりますか。

シュートした数に対して入った数が、どのくらいにあたるかを求めていることがわかる。

全体を1としている。1あたりに対して一番数が大きいのが3班の0.8。

2人の考え方で、似ているところはどこですか。近くの友達と確認してみましょう。

2人とも全体をそろえています。

学習のまとめ

数量を比べるときは基の量をそろえて、比較する量を表し比べることができる。

評価問題

子供に期待する解答の具体例

子供に期待する解答の具体例

『教育技術 小五小六』 2020年1月号より

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