小2道徳「きつねとぶどう」指導アイデア

執筆/追手門学院小学校講師・多賀一郎
目次
内容項目
感謝
家族などの日ごろお世話になっている人々から受けた善意に対して、感謝の気持ちを伝えることができるようになる。

趣旨
前時で「ありがとうは だれが いう?」を通して、家族や周囲の人々に感謝や尊敬の念を抱くことや、「ありがとう」の言葉を使う意味等について学習しています。この単元はそれを踏まえて感謝についてさらに深く考えさせようとするものです。
家族への感謝を考えさせるわけですが、各家庭によって複雑なものを抱えている子どもたちもいます。DVであったり、母子家庭・父子家庭であったり、家庭内にトラブルがあったりして、全ての子どもが一様に親からの愛情をたくさん受けているわけではないのです。
その辺りを配慮して授業をしていかないと、子どもにとって苦痛になりかねません。子どもたちの実態を確認して授業に臨み、家庭的に恵まれていない子どもたちの表情をよく読み取り、お母さんに限定せずに「お世話になっている人」への思いを喚起させるようにしましょう。
また、指導書ではいつもお世話になっている人をどう思うかを考えさせてから、教材を通して母親への感情を募らせ、それを踏まえてその人たちへの感謝の気持ちを表すという展開になっています。
ここでは、それぞれの人たちの思いを考えることで、子どもたちの考えを深めるという展開にしたいものです。