小6らくらくUnit 8「My Future, My Dream.」⑦【モトヨシ先生のスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 8「My Future, My Dream. ~夢宣言カードでスピーチしよう」第7時(将来の夢の理由を英語で書いてみよう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 8「My Future, My Dream. ~夢宣言カードでスピーチしよう」全8時の7時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
○単元のゴール
友達が書いた夢を英語で読んでみよう。
○本時の目標
将来の夢の理由を英語で書いてみよう!
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・I want to join ~. I want to enjoy ~. I’m good at ~. I want to be ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・中学校生活や将来の夢などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
・相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。
【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
・中学校生活や将来の夢などについて、簡単な語句や基本的な表現を理解している。
〈技能〉
・中学校生活や将来の夢などについて、書かれた英文を理解する技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味を分かろうとし、声に出して読もうとしている。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・I want to join ~. I want to enjoy ~. I’m good at ~. I want to be ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・中学校生活や将来の夢などについて、I want to join ~. I want to enjoy ~. I’m good at ~. I want to be ~. およびその関連語句などについて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、英語を使ってしたいことについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・中学校生活や将来の夢などについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
・中学校生活や将来の夢などについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、中学校生活や将来の夢などについて、例文を参考に書こうとしている。
○言語材料
(表現)I want to join ~. I want to enjoy ~. I’m good at ~. I want to be ~. など
(語彙)部活動(basketball team など)、学校行事(entrance ceremony など)、動作(run など)、教科(math など)、職業(singer など)
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- ライティング(理由)
- なぞり書き
- デジタル教科書 Sounds and Letters
- アルファベットテスト(小文字)
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶して、How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。
③ライティング(理由)
本時では、単元のゴールに向けて、将来の夢の理由を英語で考えていきます。1時目にとった「将来の夢のアンケート」を児童に返却します。
アンケートには「理由」も書かせています。児童はその理由を見ながら、英語でどう書けばよいかを考えていきます。教師は、アンケートを1時目で回収して内容をチェックしているので、夢の理由にどんなことが書かれているか把握できているだけでなく、どの児童にどんな支援が必要かを事前に考えておくこともできます。
次に、実際に児童が書いた英文を例として見せましょう。私がよく行う方法は、他クラスの友達が英語で書いた内容を紹介することです。去年の児童のものでもよいですね。同じ学年の友達が書いた内容を見ることで、児童がより具体的にイメージすることができます。教師の準備する例示よりも児童の作品のほうが、小学生らしさが表現できていていいなと思うことが多いです。次年度や今後のために、今年度よく書けている児童のワークシートは記録しておくことをおすすめします。
この他に、3名の児童の作品を非表示スライドにして挿入してあります。参考にしてください。
次にどんな内容を書いていくのか、児童とやり取りしながら進めていきましょう。
①将来の夢を書く
まずは、スライドに表示されたワークシートの赤枠①を表示させ、ここに将来の夢(職業)を書くことを伝えます。職業名については、5時目に配付した「オリジナル辞書」で調べて書かせましょう。
②What do you want to be?をなぞる
③将来の夢の理由と絵をかく
教師は、机間指導をしながら児童の困り感を見取り、全体で共有できること、全体で考えさせることができることがないかを常に考えて指導しましょう。例えば、児童が「猫が大好きです。ただ、猫が好きと書くのではなく、猫が大好きと書きたいんです」と発言したら、全体で考えさせることが大切です。既習事項から考えさせると、I like cats very much. と他の児童から答えを引き出すことができるでしょう。また、全体で共有したら、全員で発話して、質問した児童にも個別で発話させれば、最後の発表の段階までを考えるとより効果的です。
教師が問うことで、児童からよい意見が出ることが多いです。私も、教師になったばかりのときにベテランの先生から、教師は「目をかけ、声をかけ、手は出さない」と教えてもらいました。児童とやり取りをしながら、児童に考えさせることを大切にしましょう。
ライティングを終えたら、教師はワークシートを回収して添削を行います。それを元に、次時は、児童が清書を行います。語と語の間のスペースなどにも注意して見ましょう。
④なぞり書き
これまでに学習したターゲットセンテンスを1行目は「なぞり」で、2行目はまねして「書き写す」活動を行います。
ここでの指導のポイントは、教師が机間巡視をしながら Can you read this? と個別に発話させてみることです。ここで確認したいことは、音声と文字の一致です。児童が指示された英文をすらっと言えたとしたら、その児童の音声と文字の認識ができ始めていると評価することができます。逆にここで読むことができない場合は、教師自身の指導をふり返り、インプットやアウトプットが足りなかったと捉え、改善するための判断材料となります。
⑤デジタル教科書 Sounds and Letters(P95)
デジタル教科書P95の「名前読みのAa」と「名前読みEe」を行います。音声を聞いて、名前読みの音がある絵に○を付ける問題です。デジタル教科書の音声で難しいと児童が感じているようであれば、教師やALTが再度ゆっくりと繰り返して読んでみましょう。
⑥アルファベットテスト(小文字)
アルファベット小文字26文字のテストを行いましょう。4線を意識して書けるように声をかけるとよいでしょう。テストの前にワークシートで練習する時間をとってもよいでしょうし、事前にワークシートを渡して宿題として取り組ませることもできると思います。実態に合わせて行ってください。
⑦ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子