小5国語「反対の立場を考えて意見文を書こう」板書の技術


今回の教材は、「反対の立場を考えて意見文を書こう」です。本単元では、意見文を書くことに取り組みます。その際、自分の意見とその理由だけでなく、反対意見について、文章全体の構成や展開を考え、筋道の通った文章を書くことができることをねらっています。そのため、書くための情報を集め、整理して分かりやすくした板書の工夫を紹介します。
監修/京都女子大学附属小学校特命副校長・吉永幸司
執筆/大阪府公立小学校教諭・岡本美穂
教材名 「反対の立場を考えて意見文を書こう」(東京書籍)
目次
単元の計画(全6時間)
1 これまでの学習を振り返って、反対意見を考えて意見文を書くために学習の見通しを立てる。
2 「ペットにするなら猫か犬か」という話題に対して、自分の意見とその理由、反対意見とその対応を考える。
3 「学校は制服か私服か」という話題に対して、自分の意見と予想される反対意見を確かめて、グループで意見を交流する。
4 「学校は制服か私服か」という話題に対して説得力のある文章になるように構成を考える。
5 構成メモを基に意見文を書いて、友達と読み合い、感想を伝え合う。
6 説得力をもたせるために、どんなことに気を付けて書いたかを振り返る。
板書の基本
本単元では、意見文を書くことに取り組みます。その際、自分の意見とその理由だけでなく、反対意見について、文章全体の構成や展開を考え、筋道の通った文章を書くことができることをねらっています。説得力のある意見文を書くためには、ただ理由を挙げればよいのではなく、反対の立場の人を説得できるような内容にする必要があることを子供たちとも確認しました。そのために、自分の意見に対する反対意見を友達と相談し合いながら予想し、それぞれの意見への対応を考えながら、文章の推敲に取り組むようにします。
この学習を通して、特別活動や総合的な学習の時間などで自分の考えを述べる場面や、日常生活の様々な場面において、自分の意見を明確にできるようにし、反対意見を考えて意見を述べる力を育てていきたいと考えています。
そこで、より身近な話題として「ペットにするなら猫か犬か」「学校は制服か私服か」「将来住むなら都会か田舎か」などといったテーマでまずは交流しました。そして、自分が考えた意見に対してはどのような反対意見が想定されるか、また、その反対意見に対してどのように説明し納得してもらうのがよいのかを考えました。途中、グループを作って、グループの中で他にどんな反対意見が考えられるか、また反対意見に対してどのように説明していけばよいかを交流し、自分の考えをより自信をもって伝えられるようにしました。
書くためには情報を集めることがまずは大切です。そこで板書では、子供たちの意見を上下に分類しながら書いていきました。すると、子供たちそれぞれが考える意見に対して、反対意見があることも見えてきました。そこで、反対の立場の人に説明して理解してもらうためには、どのように意見文を作ればよいのかを考えることができるきっかけづくりの「板書」をめざしました。