小6らくらくUnit 3「Let’s go to Italy.」⑥⑦【モトヨシ先生のスライドde外国語】
2024年度教科書改訂に対応した記事もあります。
小6らくらくUnit 3「My Weekend」①〜②【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 3「Let’s go to Italy. ~行ってみたい国や地域と、その理由を伝え合おう~」第6・7時(自分がすてきだと感じる地域の観光名所や食べ物の写真を保存しよう!)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学校6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 3「Let’s go to Italy. ~行ってみたい国や地域と、その理由を伝え合おう~」全9時の6・7時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
○単元のゴール
旅行代理店でおすすめの国(場所)を紹介しよう!
○本時の目標
自分がすてきだと感じる地域の観光名所や食べ物の写真を保存しよう!
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
・相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、短い話の概要を捉えようとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。
【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて、簡単な語句や基本的な表現を理解している。
〈技能〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて、書かれた英文を理解する技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝え相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、書かれた簡単な語句や基本的な表現の意味を分かろうとし、声に出して読もうとしている。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、世界の国について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて、英文の語順などを理解している。
〈技能〉
・~ is …. You can ~. It’s ~. およびその関連語句などについて、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・自分のことを伝えたりするために、相手のことをよく知るために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・自分のことを伝えたりするために、行ってみたいおすすめの国や地域と、その理由について、例文を参考に書こうとしている。
○言語材料
(表現)~ is …. You can ~. It’s ~. など
(語彙)国(Americaなど)、様子(goodなど)、食べ物(riceなど)、味(bitter)など
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- 調べ学習(タブレット端末)
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? What ○○ do you like? などの質問を児童に聞いてみましょう。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴールと本時のめあてを確認しましょう。本時は3時目、4時目で学習した流れと同じになります。3、4時目は「おすすめの国」の調べ学習でしたが、6、7時目は「Mr.本好(教師)とALTやクラスの友達に日本、千葉、八千代を紹介する素敵なAプランとBプラン」を考えます。学習の流れが同じなので、児童は見通しをもって学習を進めることができると思います。
③調べ学習の説明
本時の学習の見通しがもてるように、教師のプランを紹介することもできます。ご自身の地域にあるもの、もしくは実際に旅行で行かれた場所などで紹介できる写真などを準備しておくと、まさに本物の教材となり、児童も興味をもって話を聞くことができると思います。私が作成したものをパワーポイントに入れてあるので、変更して使ってください。
タブレット端末を使った調べ学習で教師が机間指導をするときは、児童の書いている内容を見て、適宜指導をするとよいと思います。
私が以前勤めていた千葉県の学校で、以下のような英文を書いている児童が複数名いました。
Tokyo is nice, you can see Tokyo Disneyland.
紹介したい旅行プランは、ディズニーランドでした。
児童全体に、「この英文をもう少し具体的な形にして、みんなでできないかな」と聞き、話合いの時間を設けました。すると児童から「ディズニーランドを見るなら、具体的な建物を伝えた方がいいんじゃないかな」「enjoy を使って、アトラクション名にした方がいいんじゃないか」「それだったら、最初の文章は Tokyo Disneyland is nice で始めたらどうかな」「でも、東京ではないよね(笑)」など、児童が思考する様子が見られました。
大切なことは、「その文で伝えたいことが伝わるかな?」と児童に再考させる機会を意図的に設けることです。ここに大切な学びがあるのではないでしょうか。調べ学習においても中間評価をし、児童が思考する機会をぜひ設けていきましょう。
さらに本番に向けて次の手立てを講じなければなりません。
調べ学習の場合、必ず考慮しなければならないのが個人差です。早く終わる児童には次の課題を与える必要があります。3時目で紹介した教え合いも1つですが、単元のゴールに向けてパワーポイントのスライドを作成し、リハーサルを行うとよいでしょう。以下のスライドを提示し、児童が見通しをもって学習を進めることができるようにしましょう。
保存先にある写真6枚とABプランのワークシートへのそれぞれの記入が終わっているか確認したら、パワーポイントの作成に進みます。
タブレット端末が使えなかった頃は、ファイルに6枚の写真を印刷したものを入れて行いましたが、時間もとてもかかり大変でした。なにより印刷代もかかり、事務の先生はきっと怒っていたと思います(笑)。GIGAスクールで1人1台端末になったことで、印刷することもなくパワーポイントのスライドを作成するだけで終了です。
パワーポイントのスライド作成が終わった児童は、店員役になってリハーサルを行っていきます。ALTと協力して、できるだけ多くの児童と本番に向けてリハーサルを行っていきましょう。ここで、児童がしっかり英語の表現を言うことができるか確認して、個別の指導を行いましょう。
3、4時目に調べ学習を行っているので、5時目の「おすすめの国を紹介しよう」と6、7時目の調べ学習、8時目の「おすすめの場所を紹介しよう」は同じ学習の過程となります。そこで、さらに深い学びとなるような展開も紹介しておきます。3、4時目のワークシートに新たな情報を記入できるようにして、6、7時目のワークシートとすることもできます。
紹介するのは、自分が行ったことがある場所、買ったことがあるものなので、値段などもメモをするようにアドバイスすることもできます。
旅行会社の店員とお客のやり取りとして、実際に起こりうるシチュエーションにするために、「お客さんはいろいろ質問をしてくるよね?」と児童に伝えましょう。8時目は「値段などは、お客さんが質問するよね」と伝えると、より豊かな言語活動に発展させることができるでしょう。すべての児童に対して発展的な課題を提示してもよいですし、それが難しい場合は、発表する児童などにしぼって伝えてもよいでしょう。やり取りの自由度が上がると、児童もより思考して、即興でのやり取りを楽しめる学級もあるでしょう。もちろん実態に合わせて3、4時目と同じワークシートを活用することもできます。実態に合わせて行ってください。
④ふり返り
本時のふり返りを行い、全体で共有しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
6年Unit3-6/7パワーポイント(17スライド)、ワークシート(3点)
下記ボタンをクリックして、データをダウンロードしてください。
構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子