二学期後半に見直そう! ノートの型を使った理科の授業づくり
二学期に入り、今年度もいよいよ後半です。年度はじめに描いた理科の「授業づくり」について、このタイミングでしっかり見直して修正し、子供たちを積み残しなく高学年へと進級させましょう。理科ではノート指導の見直しポイントについてアドバイスをしていきます。
監修/大阪府公立小学校教諭・岡本美穂
目次
授業展開の見直しポイント
理科の授業ポイントとしては・・・
- なぜだろう?
- どうしてだろう?
上記の2点を大切にできるような板書とノート指導です。
上のような理科のノートの「型」を使って、楽しく授業を展開します。
課題 児童が問題意識を持てるように工夫します。
予想 今までに習ったことから考えるとどうなるかを考えながら、ノートに書けるように指導します。これまでの経験から考えられるように、「なぜかと言うと」という理由も書くようにします。
結果 結果は、実験(観察)から得られた事実をそのまま書くようにします。結果を学級で共有し、客観的な実験結果になるようにします。実験が失敗しても、そのまま書くように指導します。
考察 自分の予想と比べて結果はどうだったのか、4年生以上はこの「考察」をきちんと書けることが重要です。二学期は、一学期以上にこの部分を重点的に、班や学級で話し合う時間をしっかり取っていきましょう。
結論 考察をもとに考えます。 小学生の間は、自分の生活と大きく関わっていることに気が付けるようにしたいものです。
ノート指導の見直しポイント
期間限定実践として、「ノートと仲よしになろう」を合言葉に、ノートに点数を付けます。
しかし大切なことは、友達と競争して勝つことが目的ではないということです。下の表の目安のように、昨日よりもよいノートを書くことができていたら、点数はアップします。百ます計算の取り組みと同じで、昨日の自分との勝負なので、決して「友達に負けるな!」という声かけはしないようにしましょう。
楽しみながら点数を付けますが、期間限定にするのがポイントです。長くやっても子供は楽しさを感じられません。ねらいは、理科のノートの型を覚えること、そしてノートを書くのは簡単、楽しいと思わせることなのです。
おかもとみほ●「学力の基礎を鍛えどの子も伸ばす研究会(学力研)」の組織部長。子供一人ひとりの意欲を引き出す学級経営、子供を変えるノート指導・板書指導に定評がある。著書に『子どもの力を引き出す板書・ノート指導の基本とアイディア』(ナツメ社)ほか。
取材・文/出浦文絵
『小四教育技術』2018年10月号より