「さがし算(漢数字)」で数える力を伸ばそう【漢字コグトレ #5】課題シート付
5回目の今回は「数える」力を伸ばすトレーニングのなかの[さがし算]の漢字版である[さがし算(漢数字)]にチャレンジしましょう。「コグトレ」とは、宮口幸治先生たちが開発した「コグニティブ(認知)機能」を高めるトレーニングのことで、身体面、学習面、社会面の3方面から包括的にトレーニングする特徴があります。本連載では、学習面のトレーニング(認知機能強化トレーニング)を基に、図形や記号、数字などを漢字に置き換え、漢字に特化した「漢字コグトレ」を紹介します。
監修/立命館大学教授・宮口幸治
目次
「認知機能強化トレーニング」とは
コグトレの認知機能強化トレーニング(→詳しくは連載第1回を参照)は、以下の表のように「覚える」「数える」「写す」「見つける」「想像する」の合計5つの分野をターゲットとしたトレーニングから成り立っています。
今回は、「数える」のなかから、[さがし算]の課題を紹介します。
このトレーニングは、枠の中の数字から、たすとある数字になる組み合わせをできるだけ早く探すことによって、集中力、処理速度などの向上をめざします。計算スピードを上げることのほか、どうすればすばやくできるかといった方略を考える練習にもなります。「数える」のなかから[さがし算]の漢字版[さがし算(漢数字)]に挑戦しましょう。
漢数字を使っているので、数字のときより1つずつ確認する必要があり、確実な計算力を養うことにもつながります。また、算数の1けたのたし算なので、低学年でも、ぜひ挑戦してみてください。
[さがし算(漢数字)]にチャレンジ!
ねらい
答えを効率よく探すことで、暗算力、短期記憶の力、処理スピード、計画力を向上させます。
進め方
1 たて・よこ・ななめで隣り合った2つの数字をたすと指定された数字になる組み合わせを探します。
2 見つかったら線で囲みます。
課題シート
※①②の順に難易度アップ!
〈課題シートの答え〉
授業の進め方
進め方は以下の手順を参考にしてください。※詳しくは『子どもの認知能力をグングン伸ばす!マンガコグトレ入門』(小学館)をご覧ください。
宮口幸治(みやぐちこうじ)
立命館大学教授 一般社団法人日本COG-TR学会代表理事
京都大学工学部を卒業し建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務、2016年より現職。困っている子どもたちの支援を行う「日本COG-TR学会」を主宰。医学博士、子どものこころ専門医、日本精神神経学会精神科専門医、臨床心理士。著書『ケーキの切れない非行少年たち』(新潮新書)が大ベストセラーになる。
取材・文・構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ
出典:『コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング』(三輪書店)、『1日5分! 教室で使える漢字コグトレ 中学1~3年生』(東洋館出版社)
『子どもの認知能力をグングン伸ばす! マンガコグトレ入門』(小学館)
子どもの認知能力をグングン伸ばす! マンガコグトレ入門
教室を舞台にしたマンガでコグトレの進め方を楽しく具体的に紹介しています。「コグトレを取り入れたいけれど、何からどのように始めたらよいかわからない」という方にもピッタリの1冊です。「コグトレ」の代表的な50種のトレーニングのねらいや進め方・ポイントなどを、マンガを交えて易しく解説。紹介する課題のワークシートはすべてダウンロード可能。
A5判/224頁
ISBN9784098402182