小学六年「指導要録」記入文例
教員が児童に対して適切な指導を行うための基礎資料であるとともに、外部への証明となる公簿としても重要な役割をもつ「指導要録」。その小学六年の具体的な記入文例を 教科等観点別記入文例、「行動の記録」欄記入文例、「総合所見及び指導上参考となる諸事項」欄記入文例 の順にたっぷり紹介します。
教科等観点別記入文例
国語科

観点:知識・技能
- 「帰り道」では、登場人物の心情を想像しながら、会話文や心内語を表情豊かに音読した。
- 書写の「湖」では、手本を見て三つの部分の組み立て方を理解して整った作品を仕上げた。
観点:思考・判断・表現
- 「聞いて、考えを深めよう」では、体験を盛り込みながら、説得力のある話し方を工夫した。
- 「みんなで楽しく過ごすために」の学習では、意見の問題点だけではなく、改善案を発表した。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 「季節の言葉」の学習では、季節を想像できる言葉を集め、進んで文章にまとめようとした。
- 詩の学習では、詩の表現やリズムの楽しさに気付き、作者の他の作品を調べようとした。
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社会科

観点:知識・技能
- 社会科見学や租税教室を基に、調べたことをまとめながら社会のしくみを理解した。
- 「天皇中心の国づくり」では大仏造営を手がかりに、資料からわかることを読み取った。
観点:思考・判断・表現
- 「天下統一をした武将」の話合いでは、学習したことを基に、自分の考えを述べていた。
- くらしと日本国憲法について関連付けて調べ、憲法が生活に果たす役割について考えた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 社会や総合的な学習の時間、修学旅行も関連させて「鎌倉街道」について調べようとした。
- 学習したことを基に、時代ごとの文化の特色を表すキャッチコピーを作ろうとしていた。
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算数科

観点:知識・技能
- つりあいのとれた形について、今まで学んだ図形の特徴を表にまとめ、理解を深めた。
- 並べ方や組み合わせ方の学習を通して、落ちや重なりのない調べ方を理解した。
観点:思考・判断・表現
- コンパスを使うことで、簡単に点対称な図形をかけることに気付き、作図に役立てた。
- 比例や反比例では、変わり方からグラフの特徴を予想し正しくグラフをかいて確かめた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 割合の学習では、5年生で学んだことを使って問題を解いていこうとしていた。
- 「分数の倍」の学習では、数直線や言葉の式を使って関係をつかもうとしていた。
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理科

観点:知識・技能
- 実験道具や薬品を適切に使って、酸素にものを燃やすはたらきがあることを理解した。
- 月の見え方を調べるのに、ボールやライトを月や太陽と見立て、確かめる方法を理解した。
観点:思考・判断・表現
- 染色液で植物を観察する学習では、根や茎、葉それぞれの様子のスケッチを仕上げた。
- 地層の観察では、層の色や石の大きさに着目して、その特徴を見つけ出そうとした。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 空気の成分の調査では、石灰水や気体検知管などで確かめる方法を考えようとしていた。
- 金属が溶けた水溶液から出た固体の調査では、水溶液で学んだ経験を生かそうとした。
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音楽科

観点:知識・技能
- 『つばさをください』では、美しい歌声に加え、力のある声量で歌うことができた。
- 『ハンガリー舞曲第5番』の合奏では、アコーディオンのパートリーダーとして演奏した。
観点:思考・判断・表現
- 合唱では楽譜に強弱記号を付け、抑揚を付けるなどして躍動感のある歌い方をした。
- 鑑賞では、目まぐるしく変わる2拍子の速さを、自分で指揮をしながら体感していた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 低音を支えるバスキーボードに立候補し、正しくリズムをとろうと練習していた。
- リモートとなった高齢者施設との交流会では、感謝の気持ちを届けようとしていた。
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図画工作科

観点:知識・技能
- LEDライトと材料の組み合わせの中で和紙を使うことで幻想的な世界を表現した。
- 修学旅行での見学場所から発想を広げ、時代をタイムスリップし、想像した絵を描いた。
観点:思考・判断・表現
- 布を枝に結ぶためにどうすればよいか考え、布を途中まで裂いて使うなど工夫した。
- 鏡にうつる光景という発想から、自分の好きな場所を切り取り、構成を工夫して描いた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 気に入った色の組み合わせを考えるため、根気強く混色を何度も試そうとしていた。
- ポンポン山の伝説をどうすれば紙芝居で表現できるか、意欲的に話し合い、図書室にある紙芝居を参考にして作成しようとしていた。
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家庭科

観点:知識・技能
- 日常着を快適に着るためには、手入れや衣替えが必要であることを理解していた。
- 「お金と物をじょうずに使おう」では、買い物のしくみや消費者の役割を理解していた。
観点:思考・判断・表現
- 家族と過ごしたり宿題をしたりする時間確保のため、生活時間を改善したいと発表した。
- 1食分の献立を構成する要素がわかり、意欲的に調理計画にそってひとり分を調理した。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 「短時間でできる調理」を生かして、栄養バランスのよい朝食作りに取り組もうとした。
- 家族のために、買い物の時に使えるエコバッグの製作に取り組もうとしていた。
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体育科

観点:知識・技能
- 「走り高跳び」では、助走や力強い踏み切り、着地までの一連の流れをスムーズに行った。
- 「病気の予防」では、家庭科での学習を生かし、栄養の偏りのない食事の大切さを理解した。
観点:思考・判断・表現
- ソフトバレーボールでは、チームの仲間と練習し、ラリーが長く続くように作戦を立てた。
- バスケットボールでは、相手チームの守備のいない所に動いてパスをもらうという作戦を考えた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 「表現運動」では、新しい動きやステップを覚え、リズムにのって踊ろうとしていた。
- 「跳び箱運動」では、頭はね跳びでの体のはねと手の押しをポイントに挑戦しようとした。
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特別の教科 道徳

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構成/浅原孝子 イラスト/やひろきよみ
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