小6算数「算数のまとめ(算数卒業旅行)」指導アイデア

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執筆/神奈川県公立小学校教諭・元田光二
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、島根県立大学教授・齊藤一弥

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本時のねらいと評価規準

 本時の位置 1/12 0より小さい数

ねらい

0より小さい数(負の数)について、これまで学習した整数(正の数)と同じように、数直線上の数と対応させながらその表し方を考える。また、中学校数学では、数の範囲や計算を拡張することを知り、数学への関心を高め、見通しをもつ。

評価規準

0より小さい数に関心をもち、表し方や計算の仕方を既習と関連付けて考えたり、図を用いて考えたりすることができる。

問題1
家から東へ3km行くと駅があります。さらに東に5km行くと図書館があります。家から図書館までは、何kmあるでしょうか。

どんな式になりますか?

3km行って、さらに5kmだから、式は、3+5。

この数直線上に家・駅・図書館を表すと、どうなりますか?

数直線の図

0の上は家でいいかな?

家を0にすると、駅は…?

図書館は…?

数直線で駅と図書館にあたる数は何ですか?

駅は3、図書館は8になる。

東に行く場合は何算ですか。

たし算。家から図書館までは3+5で8kmです。

家から東に8km行くと図書館だ。

問題2
駅から西に2km行くと小学校があります。数直線では、小学校はどの数にあたりますか。

西に2kmということは、家のほうに戻るから。

駅は3、そこから2つ左に動かすので、小学校の数は1だね。

式で表すと、どうなりますか。

3-2=1 ひき算でできるよ。

西に行く場合はひき算になった。

※それぞれの場所を数直線上の数と対応させて表す。

問題3
小学校から西に3km行くと、中学校があります。数直線上の数で中学校にあたる数は何ですか。

小学校から西に3kmということは…。

0を超えてしまう。小さくなるの?

西に戻るので、式で表すと1-3です。

小さい数から大きい数をひけるの?

本時の学習のねらい

0より小さくなる数の表し方や計算の仕方を考えよう。

見通し

数直線で考えると、0より左側になる。線を左に延ばして考えられるかな…。

左側に式は、1-3で本当にいいのなか? これまでにないひき算だ。数直線を使ってみよう。

自力解決の様子

A つまずいている子
数直線を活用することができずに、表すことができない。

B 素朴に解いている子
数直線を左に延ばして、小学校から3つ戻すが、数での表し方はわからない。

C ねらい通りに解いている子
数直線上にマイナス1・2・3と数字を対応させて書き、-2を導き出す。

学び合いの計画

本時では、数直線を活用しながら中学校の数学で学習する負の数に触れ、数の範囲の広がりを意識できるようにしていきます。東へ(右)進む場合を正の方向、西へ(左)へ進む場合を負の方向として、東へ進むときにはたし算で、西に進むときはひき算となることを、数直線上の数と対応させて解決していきます。

そして、小学校から西(左)にある中学校に行く場合を設定し、1-3の計算の答えが、負の数になるひき算の場面の問題に出合わせます。形式的に「1-3=-2」という知識や技能に終始するのではなく、数直線を左に延ばすという発想を引き出し、たし算の場合と同じように数直線上の数と対応させながら、負の数の存在や表し方を視覚的に捉えたり、小さい数から大きい数がひけることを、実感的に理解したりすることができるようにします。

また、中学校では数の範囲や計算を拡張していくことを知らせ、数学への関心を高め、見通しがもてるようにします。

本時のノート例

本時のノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

どのように考えたのかを説明してください。

数直線を左側に延ばしてみました。ただ、0より左側に矢印が行くので、どう表せばよいかがわかりません。

全体発表とそれぞれの考えの関連付け・図1

式は1-3になりました。

0より小さい数の表し方は、0から左へ1進んだところを-1(マイナス1)と表します。

0から左へ2は-2、左へ3は-3と書けばよいのですか。

そうです。0より2小さい数は-2「マイナスに」、3小さい数は-3「マイナスさん」と言います。

全体発表とそれぞれの考えの関連付け・図2

数直線で中学校の場所を表す数字は何ですか。

-2にあたります。

-2は、0よりいくつ小さい数ですか。

-2は、0よりも2小さい数です。

0よりも小さい数があるんだね。

1-3の答えも、-2としていいのかな?

そうですね。1-3=ー2となります。中学校では、このように0より小さい数の表し方を考えたり、計算の仕方を考えたりする勉強をしますよ。

0より答えの小さい計算があるってすごい!

かけ算やわり算もあるのかな? 中学校の勉強が楽しみだね。

学習のねらいに正対した学習のまとめ

数直線を0より左側に延ばすと、0より小さい数を表すことができます。0より左に1進んだところを-1と表し、「マイナスいち」と読みます。-1は0より1小さい数です。

評価問題

数直線を使って考えましょう。
①0より4小さい数
②3-5

子供に期待する解答の具体例

①-4(対応する数直線も書く)
②3-5=-2(対応する数直線も書く)

本時の評価規準を達成した子供の具体の姿

①0を基準に左側へ4つ進んだところに印を付けている。②の計算も3から左側に5進んだ方向に矢印線を書くなど、式と数直線を関連付けて考え、説明することができる。

感想例

・0より小さい数があるって、初めて知っておどろきました。
・マイナスという言葉は知っていたけれど、友達が計算の方法を数直線で説明してくれて、とてもわかりやすかった。
・身の回りでも、気温を-5度なんて表すことがある。他にはどんな時にマイナスを使うのかな?
・0より小さい数の計算を中学校で習うのが楽しみだ。中学校でも数直線で考えてみよう。

『教育技術 小五小六』 2020年3月号より

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