小6社会「長く続いた戦争と人々のくらし」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校主任教諭・生沼夏郎
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都公立小学校校長・杉渕尚

小6社会「長く続いた戦争と人々のくらし」指導アイデア
イラストAC

目標

戦時中の人々の暮らしについて、人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して、地図や年表などの資料で調べ、日中戦争や我が国に関わる第二次世界大戦などを手掛かりに、国民やアジアの諸国の人々が、大きな被害を受けたことについて理解できるようにする。

学習の流れ(6時間扱い)

問題をつくる(1時間)

○ 戦時中の配給所や、看板の写真などの資料を基に話し合い、問題を設定する。

〈学習問題〉
戦争はどのように広がり、人々のくらしはどのように変わったのだろう。

矢印

追究する(4時間)

〇 戦争の拡大について調べる。
〇 戦争の被害について調べる。〇
〇 戦時下の人々の暮らしについて調べる。

矢印

まとめる(1時間)

〇 調べたことを基に、学習問題に対する考えをまとめる。

導入の工夫

戦時中の配給などの様子を知り、人々の暮らしの様子の変化について調べる意欲を高め、追究を見通すことができるようにする。

配給所の様子

この写真から、どのようなことがわかりますか。

人が集まっているよ。兵隊さんがいるのかな。

食べ物を買っているのかもしれない。

たくさんの人が行列をつくっているね。

上の写真は「配給」と言って、食料などを配っている様子です。また当時、街にはこのような看板がありました。

贅沢を戒める看板

ぜいたくすることは、いけないことだったんだね。

どうしてそんなに生活が苦しくなったのだろう。戦争に関係してるのかな。

これから調べたいことや、疑問に思ったことを出し合って、学習問題をつくりましょう。

●年表を見て話し合い、学習計画を立てる

年表
クリックすると別ウィンドウで開きます。

この時代について、どのようなことを調べたらよいと思いますか。話し合って学習計画を立てましょう。

戦争が起こった理由や、どのように広がっていったかを調べたいです。

戦争で市民の暮らしが変わってしまったと思うので、暮らしについて調べたいです。

問題をつくる(1/6時間)

戦時中の配給所やぜいたくをいましめる看板の写真を見て話し合い、学習問題を作る。

学習問題
戦争はどのように広がり、人々のくらしはどのように変わったのだろう。

追究のヒント(5/6時間)

戦時中の暮らしの様子について、資料館などを見学して調べ、当時の暮らしと現在の自分たちの暮らしとを比べて考える。

資料活用の工夫

戦時下の人々の暮らしについて、その様子について実物や写真、映像などで具体的に調べることができる資料館を活用するようにする。

●資料館を見学をして調べる

臨時召集令状、千人針

成人した男性は令状を受け取ったら、戦地に行くことになっていたんだね。
家族は無事を祈ってお守りを作っていた。無事に帰ってきてほしいと願ったんだね。

竹製のランドセル

戦争で使う武器を造るために様々な材料が不足し、生活に必要な物は不足していたんだね。

学童疎開の様子

空襲などで危険なために、子供たちは家族と離れて地方で暮らしたんだね。寂しかっただろうな。

地域の高齢者に当時の話を聞くことができる場合には、内容について打ち合わせを丁寧に行った上で、子供の質問に答えてもらう形で調べられるようにしたいですね。
また、見学に行くことができない場合には、昭和館のホームページや、資料貸し出しを活用することも考えられます。

昭和館HP https://www.showakan.go.jp/

単元づくりのポイント

本単元では、戦争の拡大や人々の暮らしの変化について学習します。ここでは聞き取り調査や資料館を活用し、世界地図や写真、年表などの資料も活用して、戦火の広がりや生活の変化を追究できるとよいでしょう。

追究の過程では、学校の記念誌や近隣の資料館などを利用したり、地域の高齢者に当時の話を聞いたりする活動を取り入れ、子供たちが自ら資料を活用したり調査したりする学習が考えられます。


イラスト/横井智美、栗原清

『教育技術 小五小六』2019年10月号より

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