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楽しい&時短! 外国語活動・外国語科は「ユニット型授業」で

2019/3/29

「フリーランスティーチャー」という型にとらわれない教職を貫く田中光夫先生が、多様でアイディアあふれる授業実践を紹介します。

文/フリーランスティーチャー・田中光夫

写真/写真AC

「外国語の授業が待ち遠しい」と思わせたい!

2020年の新学習指導要領スタートに向けての移行期間もあと一年。それに伴い、外国語活動・外国語科が本格的にスタートしました。

3、4年生は週に1時間。5、6年生となると週に2時間ですから、授業準備・教材開発等に苦労しているという先生も少なくありません。

2018年度の9月から12月までの4か月間、フリーランスティーチャーとして小学校の外国語科専科教諭となり、3年生から6年生までの全ての授業を担当しました。

外国語科専教諭を引き受けるに際して私が大切にしたのは、まず「外国語の授業が待ち遠しい!」と感じてもらうことでした。

楽しい授業・わかる授業をつくるには、子どもたちの中から外国語に対する興味関心を引き出すことが大切です。しかし、これがなかなか難しい。教材研究の時間も多くかかります。

そこで、今まで私が国語で取り組んできた授業スタイルを応用することにしました。「ユニット型授業構成」です。

※ユニット授業は、杉渕鐵良氏を中心に研究・実践が進められている。「全員参加の全力教室―やる氣を引き出すユニット授業」(杉渕鐵良・ユニット授業研究会著:日本標準)

バラエティー番組の中にヒントが

子どもたちに45分間の授業を「長い」と感じさせてしまう原因の一つに「授業中のメリハリのなさ」があります。淡々と同じ内容の学習が続く授業は、飽きが生まれ、集中が途切れがちです。

テレビでバラエティー番組を観ることがあるでしょう。気がつくと1時間経っていて「もう終わり?」となることも。ここにヒントがあります。

テレビ番組は、番組を作るためにお金を出してくれる提供企業のコマーシャルを観てもらうために作られています。ですから、視聴者を飽きさせず、チャンネルをそのままにCMを視聴させる工夫がふんだんに盛り込まれています。

その一つが「短い時間のコーナーを繋いで1時間の番組を作る」というものです。

国語の授業では、45分間を
・百人一首(5分)
・辞書引き(5分)
・新出漢字学習(10分)
・音読(5分)
・教科書内容(15分)
・ミニ作文(5分)
にパーツ化し、その「ユニット」を組み合わせて授業を構成していました。「読むこと」「書くこと」「言語活動」のパーツが短い時間でテンポよく切り替わるため、集中力を途切れさせることなく進められます。

もう一つの利点は「短い時間の反復・繰り返しにより、定着が進む」ということです。

東京都小学校教諭の木附隆三氏は「短い時間の活動の繰り返しによって、子どもたちに見通しをもたせることができ、学びに対する心地よさ・安心感に繋がる」と説明しています。私もそれを実感しています。

これらの経験から、外国語活動・外国語科でも「ユニット型授業構成」を用いて授業を行いました。

異なる活動なら飽きずに取り組める

45分間を5つのユニットに分けて授業を構成します。

  1. 外国語フラッシュカード(5分)
  2. 外国語かるた(5分)
  3. フォニックスタイム(10分)
  4. スモールトーク(5分)
  5. 教科書(20分)=動画視聴(10分)+コミュニケーションタイム(10分)

座学の時間が長いと、子どもたちは受け身になりがちです。「声を出す」「体を動かす」「目と耳を使って視聴する」「周りの人と関わる」といった異なる活動内容をテンポよく切り替えます。

また、1.~5.は、関連性をもたせるよう意識しています。

フラッシュカードで見て聴いて声に出した単語をかるたでも扱います。

また、フォニックスタイムでは「あいうえおフォニックス」をYouTubeで視聴していますが、その内容をスモールトーク内で扱うよう意識しています。

※「あいうえおフォニックス」(https://aiueophonics.com/)は、アメリカ在住の子ども2人と大人1人の3人で構成される動画です。ホームページからYouTubeに飛ぶことができます。フォニックスを知らない大人の方にも大変お勧めです。

見通しをもたせることが安心につながる

最後の教科書を扱う時間ですが、フラッシュカードとかるたで遊んだ単語は、その時間に教科書で扱う単語の中から選んで使用しているため、「あ、さっき出てきた言葉だ!」と関連付けながら学習するようになります。

ユニット型授業構成のサイクルを繰り返し回すうちに、「フラッシュカードやかるたで出てきた言葉が教科書に出てくるんだな」と気付くようにもなり、見通しをもって学習し始めます。子どもたち同士で関わる「コミュニケーションタイム」でも、フラッシュカード・かるたで繰り返し声に出した単語を使用する活動なので、自信をもって参加する子が増えます。

メリットは他にもあります。教科書の内容に沿って1.~5.を準備すればよいので、準備の時間が短縮できます。また、教師側も授業の流れがわかっているため、「次はこの活動だな」と見通しがもてるので安心です。

慣れてくると、フラッシュカードが終わった途端に、指示を出さなくても子どもたち自ら机をかるたの形に動かして札を取りに来ます。見通しがもてているからこその姿です。

ユニット型授業構成を用いると、子どもたちから「45分があっという間に感じる!」と感想をもらいます。「外国語の授業が待ち遠しい!」につながるユニット型授業構成で外国語活動・外国語科を進めてみませんか?

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