小6体育「ボール運動（ベースボール型）」指導アイデア

特集: 1人1台端末時代の｢教科指導のヒントとアイデア｣

授業改善

2023.06.26

プリント

単元名

ワンフォーオール！　四角型ゲーム

年間計画表　

単元目標

●知識及び技能
ベースボール型の行い方を理解するとともに、止まったボールを打つ攻撃と隊形をとった守備によって、簡易化されたゲームをすることができるようにする。
●思考力、判断力、表現力等
ルールを工夫したり、自己やチームの特徴に応じた作戦を選んだりするとともに、自己や仲間の考えたことを他者に伝えることができるようにする。
●学びに向かう力、人間性等
ベースボール型に積極的に取り組み、ルールを守り助け合って運動をしたり、勝敗を受け入れたり、仲間の考えや取組を認めたり、場や用具の安全に気を配ったりすることができるようにする。

授業づくりのポイント

ボール運動は、ルールや作戦を工夫したり、集団対集団の攻防によって仲間と力を合わせて競い合ったりする楽しさや喜びを味わうことができる運動です。

ベースボール型は、攻守を規則的に交代し合い、ボール操作とボールを持たないときの動きによって、一定の回数内で得点を競い合うことがゲームの課題となります。

全員がベースボール型のゲームを楽しく行うためには、ルールが複雑すぎたり難しすぎたりしないように簡易化することが大切です。

また、互いに協力し、役割を分担して練習を行い、打球・捕球・送球等の攻防のためにボールを操作する技能と、チームとして守備の隊形をとったり走塁をしたりするなどのボール操作に至るための動きや守備の動きに関するボールを持たないときの動きを身に付けて、ゲームをすることが大切です。

さらに、自己やチームの特徴に応じた作戦を選んだり、ルールやマナーを守ったりして、仲間とゲームの楽しさや喜びを共有することができるようにすることが大切です。

１人１台端末を活用したアイデア

学習のねらいを押さえてICT端末を効果的に活用します。また、運動機会を確保することにも配慮することが大切です。

・ICT端末に学習資料を入れ、四角型ゲームの行い方や、ゲームにつながる運動とチームの作戦につながる運動の行い方を確認することができるようにします。

・四角型ゲームでは「タブレット撮影エリア」を設定して、各チーム１名がゲーム中の動きを撮影して、ふり返りの材料となるようにします。なお、チーム内での役割をローテーションして効率よく学習を進めます。

・撮影動画は、タブレットのペン機能で手書きのラインやマークをつける方法を使って、空いている場所を見付けることができるようにします。例えば、コートを区切ったり、守りが少ない場所や多い場所に印を付けたりします。また、作戦を選んだり考えたことを他者に伝えたりするときに、仲間とゲーム中での場面の共有をすることができるようにします。

単元計画（例）

授業の流れと指導のポイント

楽しむ（第１～３時）

めあて

ゲームの行い方を理解し、みんなが楽しめるルールを工夫して、ゲームを楽しもう。

授業のポイント

第１～３時では、ゲームの行い方を理解し、みんなが楽しめるルールを工夫して、ゲームを楽しむことができるようにします。

まず、「ゲームにつながる運動」では、キャッチボールやバッティングをゲーム化することで、バットでボールを打つことや捕ったボールを投げることなど、攻撃と守備のボール操作に十分に慣れることができるようにします。

次に、「四角型ゲーム・ふり返り・四角型ゲーム」の学習活動で、みんなが楽しめるルールを工夫して、ゲームを楽しむことができるようにします。

また、打者は「バット入れ」に必ずバットを入れることや、守備は打者がボールを打つ前に「かっ飛ばしライン」よりも前に出ないなどのルールを守ったり、活動中はグラウンドやその周辺に危険物がないかなど、安全に気を配ったりして学習を進めることができるようにします。

授業の流れ

（１）集合、あいさつ、健康観察、本時のねらいと目標の確認、場や用具の準備、準備運動
（２）「ゲームにつながる運動」を行う。
●いろいろキャッチボールゲーム
 ●ねらい打ち
（３）「四角型ゲーム（２イニング）」を行う。
●みんなが楽しめるルールを工夫したゲームを行う。
（４）「ふり返り」を行う。
●みんなが楽しめるルールの確認と修正を考える。
（５）「四角型ゲーム（２イニング）」を行う。
●ふり返りを基にルールを工夫して、ゲームに取り組む。
（６）本時のふり返りと次への見通し、整理運動、場や用具の片付け、集合、健康観察、あいさつ