小1国語「ものの 名まえ」指導アイデア

教材名:「ものの 名まえ」(光村図書 一年下)

指導事項:〔知識及び技能〕(1)オ 
     〔思考力、判断力、表現力等〕A(1)ウ
言語活動:A(2)イ

執筆/茨城大学教育学部附属小学校教諭・比佐 中
編集委員/前・文部科学省初等中等教育局教科調査官・菊池英慈、茨城県公立小学校校長・橋本浩志

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

この時期の子供たちは、物と名前を合致させながら、さまざまな言葉を吸収していきます。

そこで、本単元は、身近には一つ一つの物の名前(下位語・下位概念)や、それらをまとめた名前(上位語・上位概念)があることについて知る学習を通して、身近なことを表す語句の量を増やし、言葉には意味による語句のまとまりがあることに気付き、語彙を豊かにすることをめざします。

その際には、語彙を量と質の両面から充実させることが重要です。質問したり話し合ったりして、使用する語句の量や範囲を広げながら、語句相互の意味関係を理解できるようにしましょう。

②言語活動とその特徴

本単元では、子供たちが日常生活で自然と習得してきた言葉について着目していきます。生活経験の差はあるものの、子供たちはこれまでに多くの言葉と出合ってきました。ここでは、一つ一つの物の名前と、それらをまとめた名前の関係について体験的に学べるよう、「品物について、質問したり説明したりする」という言語活動を設定します。

低学年の子供たちは、「役割演技」が好きな傾向にあり、意欲的に取り組むことができるでしょう。お店の名前(まとめた名前)や品物の名前(一つ一つの物の名前)を集めることで、身近なことを表す語句の量を増やすとともに、役割演技をしながら、表現力を育てることもできます。

単元の展開(6時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①買い物をしたときの経験を想起し、お店やスーパーマーケットなどで、何がどこで売られている(置かれている)かについて話し合う。
・スーパーマーケットや専門店の写真を見ながら話し合う。
・これまでに、どんな売り場を見たことがあるか発表する。

【学習課題】どこに、どんなものが うっているのかな。

・「品物について、質問したり説明したりする」という言語活動を設定する。
→アイデア1 主体的な学び

第二次(2・3時)

②教科書の本文を読みながら、物には、一つ一つの名前と、それらをまとめた名前があることについて知る。

③身の回りにある物の名前を集める。
→アイデア2 対話的な学び
・教室にある物の名前を集める。
・自分の興味のある物の名前を集める。
例)乗り物、動物、お菓子

第三次(4~6時)

④まとめた名前を使い、開くお店の看板を作る。品物の名前を書いたカードを作る。

⑤お店屋さんと買い物客に分かれ、どのように質問したり説明したりするのか、使う言葉を考える。
・お店屋さんの説明
・買い物客の質問

⑥交流を通して、物の名前を集める。ワークシートを使って集めた言葉を整理し、語彙を広げる。
→アイデア3 深い学び

アイデア1 品物と売り場を想起するための視覚的支援

主体的な学び

子供たちの買い物の経験から、お店とそこに売られている品物について話し合います。その際、スーパーマーケットなどでは、同じフロアでさまざまな品物が売られているため、売り場ごとの写真などを提示することで、子供たちが売っている品物の名前とまとめた名前について想起しやすくなるでしょう。

▼売り場を想起するための写真例

売り場を想起するための写真例①
売り場を想起するための写真例②

その後、品物について質問したり説明したりしている様子を描いた教科書のページを見せ、子供たちの言語活動への意欲を高めていきます。

お店を開くには、売り物がたくさんあったほうがいいよね。

いろいろな物の名前を集めて、品物がたくさんあるお店を開きたいな。

どんな名前があるのか見付けていきましょう。

アイデア2 上位概念と下位概念を理解するための交流活動

対話的な学び

子供たちにカードを10枚程度持たせて、次のように指示をします。

教室の中には、どんな物があるのでしょう。15分間でたくさんの名前を集めてみましょう。

▼教室の中にあるものを記したカード(例)

教室の中にあるものを記したカード(例)

子供たちのなかには、「たくさん集める」という意識から、「絵本」ではなく、「桃太郎」や「浦島太郎」など、本の題名をたくさん集めてしまうことも考えられます。その際は、学級全体で話合いの時間を設けます。

柴犬、コーギー、ブルドック、チワワって聞いたことはありますか。

全部、犬だ。

一つ一つの物の名前の下には、さらに細かい名前があることを理解できるようにします。そのうえで、本の題名などを集めていた子には、「これらの名前は、どんな名前でまとめられるかな」と問いかけ、「本(絵本)」という言葉を引き出していきます。

アイデア3 語彙を広げていくための学習の整理

深い学び

お店屋さんを開くに当たって、子供たちは自分のお店に関する言葉しか集めていません。そこで、活動を終えた子供たちの品物(カード)を使って、学習を整理していきます。

なんのお店を回って、どんな品物を買ったのですか。お店の名前と品物の名前を書いて、教えてください。

友達のお店を通して、子供たちは別の種類に関する名前にも着目し、語彙を広げていくことができます。

▼活動前のワークシート

活動前のワークシート

▼活動後のワークシート

活動後のワークシート

文房具って勉強で使うものの名前をまとめたものなんだね。

机や椅子は、どういう言葉でまとめられるのかな。

イラスト/川野郁代、横井智美

『教育技術 小一小二』2021年1月号より

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