小3国語「グループの合い言葉をきめよう」指導アイデア

教材名:「グループの合い言葉をきめよう」(東京書籍 三年上)

指導事項:〔知識及び技能〕(2)イ 〔思考力、判断力、表現力等〕A(1)アオ

執筆/福岡県公立小学校教諭・森田利保路
編集委員/前・文部科学省初等中等教育局教科調査官・菊池英慈、福岡県公立小学校校長・石打俊弘

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

目的や進め方を確認し、司会などの役割を果たしながら話し合い、意見の共通点や相違点に着目し、考えをまとめることができる力を育成します。

子供は第二学年までに互いの話に関心をもち、相手の発言を受けて話をつなぐ学習をしてきました。相手の話をつなぐためには、質問する、復唱してから確かめる、共感を示す、感想を言うことなどの活動を通して、話す・聞く力を獲得してきました。中学年では、これらに加えて、話合いが目的に応じて適切に進行するように、司会などの役割を果たしながら、参加者に発言を促したり、発言の共通点や相違点を確認したり、話し合った内容をまとめたりしながら、話す・聞く力を深めていくようにします。

②言語活動とその特徴

本単元には「司会の進行にそってグループの合い言葉を決める」という言語活動を位置付けます。教材名「グループの合い言葉をきめよう」では、司会などの役割を理解し、協力しながら進行に沿って話し合うことで、よりよい話合いができるということに気付かせることが重要です。

司会の役割をグループ全員が理解することによって、話合いは司会一人が進めるのではなく、参加者全員が進めていくという実感をもたせることが大事になります。また、結論を一つにまとめるには、子供たちの意見を仲間分けさせることが大切です。

その際、司会だけでなくグループ全員が意見を比べたり、同じところや似ているところを見付けたり、分け方を考えるたりすることができるようにします。話合いにおける役割を務めることは、この単元だけで経験をすることは難しいため、年間を通して、子供が経験できるようにしていきたいものです。

単元の展開(7時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)

①一・二年生で学習した話し合う活動をふり返り、グループで話合いをし、出た課題を基に単元設定をし、学習計画を立てる。
→アイデア1 主体的な学び

【単元】司会の進行にそって、グループの合い言葉をきめよう

第二次(2~6時)

②出た課題を基に、教科書や動画で話合いの進め方や司会などの役割について知り、クラスの話合いの約束を決める。

③一人ひとりが話合いのなかで発言できるように、自分の意見を学習シートに記入する。
→アイデア2 対話的な学び

④⑤学習カードを基に話合いをする。その際、グループ相互で話合いを観察したり、録音・録画したりして、話合いの様子をふり返ることができるようにする。
→アイデア3 深い学び

⑥前時の活動から、さらによい話合いの進め方を話し合う。

第三次(7時)

⑦グループで話合い活動を行い、単元をふり返る。

アイデア1 目的意識をもって、単元を通して言葉への見方・考え方を働かせる

主体的な学び

これまでに子供たちは互いの話に関心をもち、相手の発言を受けて、質問や復唱、共感、感想を言うことなどを学習してきています。それらを生かし、導入では「掃除中の合い言葉をきめよう」という議題を基に話合いをします。
 
話し合うなかで、話合いの進め方へのよい点や課題を出し合い、よりよい話合いになるための方法を教科書や本などで調べることに意識が向くようにします。

一人ひとりの発言する機会が少ないことや話合いの進め方や司会の役割が重要になること、結論を一つにまとめるには、互いの意見の共通点や相違点に着目することの重要性に気付き、単元を設定し、学習計画を立てます。

導入での話合いを録画して、いくつかの班の様子をピックアップして「よかったところはどこですか」「話合いのうまくいかなかったところはどこですか」「なぜ、そう思いましたか」「さらによくするためにはどうすればよいですか」という発問をします。

そこから、課題に挙がってきたものを「調べていきたい」と子供の意欲を高めます。「ぼくたち・わたしたちにぴったりな合い言葉」を決めるためにも、話合いのルールをクラスで決めることを課題設定します。

▼導入の話合いを終えて

みんなの意見を聞いた後、まとめるにはどうしたらいいのだろう。調べたいな。

話合いが進むためには、司会がいたらいいね。でも、司会の進め方はどうしたらいいだろう。

友達の意見を聞いた後、賛成と言って、その理由を言っている友達がいたよ。真似したいな。

アイデア2 児童相互の対話活動を通して、自分の考えを形成させる

対話的な学び

多人数での話合いは一人ひとりの発言をする機会が少なくなってしまいます。また、話合いの進め方や司会の役割が重要となる一方で、一人ひとりが意見をもち、話合いの場で発言できなければなりません。そのために、意見カードに子供が議題に沿った意見や理由を明確にすることが重要になります。

子供が自分の考えをもち、言葉による見方・考え方を自在に働かせることで、意見をもつことができます。そのために、議題を基に意見カードに自分の考えを書き出します。そこでは「意見をもっているが、言葉でうまく表現することができない」「もっとよい表現で伝えたい」という子供の姿が想定されます。

そのために、ペアやグループで相談タイムを設け、対話活動のなかで、言葉で伝えられるように促します。班で話合いをし、似た意見カードをクラゲチャートでまとめます。

意見を集約するしかただと、「意見の仲間分け」をしやすくなります。また、子供一人ひとりの考えを座席指導案として、教師が把握することで、個人指導にも生かすことができます。

▼クラゲチャート

イラスト/やひろきよみ 横井智美

『教育技術 小三小四』2020年9月号より

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