小学1年生が楽しく学べる算数の学習ゲーム4種
算数の学習で大切なことは、一度学んだことをくり返し復習し、しっかり定着させること。1年生の算数では、とくに「くり上がりのたし算」や「時計の読み方」などは、くり返しが重要な単元です。そこで今回は1年生がくり返して楽しく学べる、算数の学習ゲーム集を紹介します。
執筆/慶應義塾横浜初等部教諭・前田健太
![](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/09/458ab64c1cd92e3a21bf41b1a009ae78.jpg)
目次
くり上がりのあるたし算
「たし算バトル」
1年生の算数で、まず一番大きな山場となるのが、くり上がりのあるたし算です。数カードを使って、たし算の練習をしていきましょう。
[ゲームの手順]
①0〜9の数カードを2セット、同じ大きさの紙に書いて作る。
②0〜9の数カードをそれぞれが持つ。2人で「せーの」のかけ声に合わせて、1枚カードを出す。
③お互いのカードに書かれた数をたした数を先に答えられたほうの勝ち。
![子供と母親「せーの」子供「13」母親「あっ負けだ」](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/09/95736a5c624075e5e75f15b00e93eda1.png)
このカードゲームは、少しアレンジを加えるだけで、いろいろな楽しみ方ができます。
例えば、数カードを1〜5に限定すると、くり上がりなしのたし算の復習ができます。
また、ひき算やかけ算など別の単元でも使えます。ひき算だと、大きい数から小さい数をひくというルールにするだけです。
なんじなんじはん
「時計じゃんけん」
時計の学習は、得意な子はほとんど最初から理解できています。一方で、苦手な子は、理解ができるようになるまで、時間を要します。こんなときに、苦手意識を抱かせることなく、時計を読む機会を多くもたせたいものです。
[ゲームの手順]
①算数セットに入っている時計の模型を用意する。
②2人でじゃんけんをして、勝ったほうは時計の針を1時間進める。負けたほうは時計の針を30分進める。
③動かした後の自分の時計の時刻をお互いに言い合う。
④12時に最初に到達したほうの勝ち。
スタートの時刻は、自由に決めてください。12時を超えたら負けというルールを加えると、逆転劇が起こり面白いです。
進める時刻を5分、10分などにすると、3学期の学習 「なんじなんぷん」でも使えます。
![子供たち「じゃんけんぽん!」子供1「勝ったから1時間進めて2時」子供2「負けたから30分進めて1時30分」](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/09/6231da93fee431a979e96d694d21c7b2.png)
おおきいかず「ビッグ6ならべ」
数表を使った学習は、数の連続性や規則性に着目させることが重要です。しかし、それをただ表を見せて、「何かきまりはありますか?」と聞いてしまうのは、あからさまです。できれば、子供たちが自ら気付くようにしたいところです。そこで、6ならべで遊びましょう。
[ゲームの手順]
①0~59までの数カードを、同じ大きさの紙に書いて作る。
②カードをよく切って、全員に同じ枚数を配る。
③一の位が6のもの(6、16、26、36、46、56)を持っている人が先に出す。
④通常7ならべと同様に、出してあるカードの左右に続くカードを順に出していき、早くカードがなくなった人の勝ち。
![母親「4出した」子供「早く37を出してくれないかな」](https://kyoiku.sho.jp/wp-content/uploads/2020/09/d56fa8133849102c0124d88d70952b6a.png)
ルールを変えたいと思った子が出てきたらチャンスです。
「左右ではなく、上下、斜めにも出してよい」「最初に出すカードを6以外にしよう」などのように、自分からルールをつくろうとする姿は大事にしたいところです。
10よりおおきいかず
「拍手の数を算数ブロックで!」
イラスト/高橋正輝
「教育技術小一小二』2020年10月号より