小6国語「ようこそ、私たちの町へ」指導アイデア

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教材名:「ようこそ、私たちの町へ」 光村図書

指導事項:B書くこと ア、イ、エ、オ

執筆/新潟県公立小学校教諭・今井千佳
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、新潟県公立小学校教諭・井上幸信

小6国語「町のよさを伝えるパンフレットを作ろう」指導アイデア

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元は、「パンフレットを作る」言語活動が中核です。パンフレットは、文章と写真や絵などが効果的にメッセージを伝えるものです。

伝えたい「町のよさ」を表現するために、写真や絵、図表などを用いたり、既成の資料などから引用したりしながら、まとめ方を工夫する力を育むことが本単元での目標になります。

②言語活動とその特徴

教科書では、「私たちの町のよさ」を伝えることが言語活動として設定されています。自分が住む地域の好きなところ、特徴などを伝えるパンフレットを作ってもよいでしょう。総合的な学習の時間で地域を対象として学習しているなら、実践時期を遅らせて、その探究活動のまとめとしてパンフレットを作ってもよいでしょう。

また、修学旅行に行ってきた(これから行く)地域について調べたり、見学したりしたことをまとめたパンフレットを作っても、本単元で付けたい資質・能力を育てることはできます。実践のタイミングや子供たちの興味・関心に合わせた場所を紹介するパンフレット作りを、言語活動として設定しましょう。

単元の展開

(12時間扱い)

主な学習活動

第一次(1時)
①校区内で好きな場所はどこかを発表し合い、それらの魅力をまとめたパンフレットを作ることを伝える。
・教科書78~79ページを読み、大まかな言語活動の流れを把握する。
→アイデア1

【学習課題】私たちの町のよさを伝えるパンフレットを作ろう


第二次(2~9時)
②③ウェッビングで取り上げる題材の候補を挙げ、パンフレット全体の構成を考え、分担を決める。
→アイデア2
④⑤取り上げる題材について取材する。
⑥⑦取材した内容を見直し、パンフレットに取り入れる写真や絵、割付け、文章などを考える。
⑧⑨パンフレットを作る。


第三次(10~12時)
⑩想定する読者の視点でパンフレットの内容を読み合い、よいところとさらに工夫が必要なところを話し合う。
→アイデア3
⑪パンフレットの内容を修正し、完成させる。目次を作り、製本する。
⑫想定する読者のもとへ届ける。
※想定する読者によっては、製本せずに掲示板等に張り出す。

アイデア1 校区の魅力をまとめたパンフレットを作ることを伝える

校区の魅力をまとめたパンフレットを作ることを伝える

学校区は、子供たちにとって最も身近な地域です。これまでの生活を通して、好きになった場所、お気に入りの場所がいくつもあるでしょう。まず、そのような場所のよさ、魅力を伝えるパンフレットを作ることを伝えます。

ここで大切にしたいのは、子供たちのお気入りの場所を取り上げることと、伝える相手を明確にすることです。この二つがはっきりしていることが、主体的な学びを生み出す条件となります。

お仕着せの場所を紹介する活動では、子供の「伝えたい」という気持ちは生まれません。伝える相手がはっきりしているからこそ、子供の「こうしたい!」「こういうパンフレットにしたい!」という思いが生まれます。まずは、子供たちの地域での生活経験から、誰に、どこを紹介したいかを決めさせることが大事です。

学校近くの公園や広場は、緑が多くて素敵な場所だよ。

最近できたマンションには、小さな子が結構いるよ。マンションに引っ越してきた子と家の人に、公園や広場のことを教えたいな。

アイデア2 題材の候補を挙げ、全体の構成や分担を決める

パンフレットに盛り込む内容をウェッビングを使って考えます。教科書にもある通り、複数人でブレーンストーミング形式で行います。大きめの紙やホワイトボードを囲んで、考えたこと、思いついたことをどんどん書き込んでいきます。

ウェビング図
クリックすると別ウィンドウで開きます

ブレーンストーミングの段階では、題材の良し悪し、パンフレットに載せる載せない等は気にしません。ブレーンストーミングの後で、伝える相手を意識してパンフレットに掲載したいことや、掲載する順序を話し合います。

ブレーンストーミングとその後の検討で、2段階の話し合いを行います。考えや思いを出し合うブレーンストーミングでの対話と、題材を検討する対話を段階的に行うことで、自由度の高い対話から観点が明確な対話へと、話合い活動を深めていくことができます。

アイデア3 読者の視点でパンフレットの内容を読み合う

読者の視点でパンフレットの内容を読み合う

分担して書いたパンフレットの各ページを、読者の視点で読み合い、よいところをほめ合ったり、さらに工夫や改善が必要なことをアドバイスし合ったりします。

フリーマーケットの写真、みんな笑顔でいいね。

引っ越してきた人は、いつ、どこでやっているのかがわからないね。そこが知りたいんじゃないかな?

フリーマーケットの場所がわかる地図を載せて、そこに開催日も書き込めばいいかな。

大切なのは、「読者の視点」です。自分たちが好きなこと、書きたいことを載せるのも大事ですが、伝えたいことをきちんと伝える工夫を学んでほしい単元です。伝えることの核は何か、それを読み手に過不足なく伝えられる内容になっているかを考える経験を、しっかりと積ませていきましょう。

イラスト/畠山きょうこ 横井智美

『教育技術 小五小六』2019年7/8月号より

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