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イベント「教員のための博物館の日2019」続々開催 授業づくりのヒントも満載! 

2019/8/12

「教員のための博物館の日」を知っていますか? 毎年夏、全国各地の博物館で開催されている教員向けのイベントです。博物館の学習的価値を先生方に知ってもらうために、まずは先生自身に博物館を体験してもらおう!との狙いがあります。様々なスペシャルプログラムが開かれるほか、 常設展示を無料で見られるなどの特典もあるので、ぜひ参加してみてはいかがでしょう?
まだ今から間に合うイベントも記事の最後に紹介しています。

本記事では、7月26日に開催された東京上野の国立科学博物館(通称「かはく」)の体験イベントの模様を編集部がレポートいたします。

教員のための博物館の日2019

教員のための博物館の日とは?

そもそも、「教員のための博物館の日」って一体なんでしょう? 国立科学博物館公式ホームページによりますと・・・。

博物館には、学校の授業に役立つ学習資源がたくさんあります。教員のための博物館の日は、学校の先生に「博物館に親しみを持ってもらうこと」、「博物館の学習資源を知ってもらうこと」を目的としたイベントです。子どもたちに科学の不思議さ、楽しさ、学ぶ喜びを感じてもらうために、まずはその教育を担う先生方に是非博物館を楽しんで頂きたいと思っています。

(公式HPより)

参加資格は?

幼稚園、保育所、認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校、特別支援学校、高等専門学校、その他、教育関係者、博物館関係者、教員志望の学生・・・教育関係の人なら無料で参加できます(開催館により異なります)。

実演プログラム「骨ほねウォッチング」

教員のための博物館の日2019「骨ほねウォッチング」
パズルのような人体骨格標本の組み立てに、会場は沸き立ちました

はじめに、学校団体向けの「かはくスクールプログラム」の実演プログラムに参加してみました。記者が受講したのは、 人体骨格標本(レプリカ)を組み立てる体験学習プログラム「骨ほねウォッチング」です。

2つのグループに分かれて、 バラバラになった骨を正しい形に並べて組み立てていきます。背骨や肋骨などは、ひとつのパーツになっており、大きな骨を組み合わせていくだけなので、最初は簡単かなと思ったのですが……、腕の骨の上下とか、骨盤の向きはどちらかとか、やってみるとかなりの難易度。そういうときは関節部分のおさまり具合などを確認すると、どの向きで組み立てるかがわかるんですね。

教員のための博物館の日2019「骨ほねウォッチング」
骨盤はどうなっているのかな?

グループでワイワイ楽しく並べ終わったところで、完成した状態の骨格模型が出てきて、見ながら答え合わせ。両グループとも、ほぼ正解でした!

人体骨格の組み立てのあとは、骨格間違いさがしクイズなどを楽しみながら、人間や動物のからだの仕組みについて実感をもって学んでいきます。

そうして、「それでは、館内に展示されている様々な標本を実際に見てみましょう」と講座が終了します。 ダイナミックな剥製の展示に「すごーい!」と関心をもつだけでも素晴らしいことですが、このプログラムに参加したことで、さらに一歩踏み込んだ思考を始めることができます(ほ乳類と鳥類の剥製が群居する常設展示は圧巻です。記者は初めて見て驚きました!)。

記者は、このプログラムの受講後、鶏の手羽先を見て骨の形が気になるようになってしまいました。探究心がむくむくと育った体験プログラムだと実感させられました。

「かはくスクールプログラム」 は他に、「鳥のくちばしのひみつ」「博物館のお仕事インタビュー」「かはくたんけん!」があります。こちらも興味深いです!

3Dモデル・3Dプリンタ入門講座

教員のための博物館の日2019「3Dプリンタ入門」
購入しやすくなってきた3Dプリンタ

次に、「授業に役立つ3Dモデル・3Dプリンタ活用法入門講座」に参加しました。

3Dプリンタの登場時、「なんでも家庭で作り出せる夢の技術」と、かなり話題にあがった記憶がありますが、最近はあまり聞かれなくなったような気がする…と記者は感じていました。ところが、この講座に参加してみて、学習の場での可能性に気づき、驚かされました。

「路上博物館」キュレーターでもある森健人さん

講座では、あらかじめ3Dプリントされたライオンとシマウマの頭骨レプリカが用意してあり、それを触りながら、現在の3Dプリントがいかに簡単に作れるようになったかを、講師の森健人先生(国立科学博物館科学系博物館イノベーションセンター)が解説していきます。そして、実際に触ったり動かしたりなどを体験することの素晴らしさを説明しています。動物や恐竜の骨のレプリカを実際につくってみることができるとなれば、大人も子供も大喜び間違いなしですね。

教員のための博物館の日2019「3Dプリンタ入門」
ライオンの頭骨の縮小模型

装置やデータの扱いも、一般消費者が使えるレベルにまで簡単になってきているようです。周囲をぐるりと何十枚も写真をとり、それをアプリが読み取って3Dのデータを自動で作ることもできるとか。また、インターネット上には3Dの素材データを集めたサイトもあるそうです。それらを使えば、学校でも個人でもレプリカ模型が作れてしまいます。

前述の「骨ほねウォッチング」も同じですが、実物に手で触れながらの探求は無条件に楽しいものです。子供の興味を引きつけ、その体験は自然に知識となって身についていくものと思います。

講義後、「こんなこともできそう」「自治体で機械を貸し出してくれればいいのに」「機械じゃなくても、この模型だけでも売ってほしい」など、参加した先生方から様々な意見が寄せられていました。プリンタ本体の価格は3~4万円からと価格も下がってきており、今後の教育現場での活用にも期待したいですね。

周辺の博物館・美術館の学校利用おすすめ紹介も

国立科学博物館近隣の博物館・美術館などの出張ブースもあり、校外学習等での活用方法をていねいに教えてもらえます。施設のことは知っていても、それを学習にどう取りいれるか、具体的な利活用法が浮かばない、という先生には、多くの施設の説明を一堂に集めて、まとめて聞けるのはありがたいです。


記者が今回参加してみて、これだけのイベントが無料で学校関係者に提供されているのはとても素晴らしいことと思いました。 参加者は年々増加していますが、より周知を図って学校と博物館の連携を深めていきたいとのこと。今回レポートした東京上野・国立科学博物館以外にも、全国各地の博物館で順次開催されます。 お近くの博物館をチェックして、参加してみてはいかがでしょうか(受付を終了しているイベントもあるためご注意ください)。


これから開催予定の各地の「教員のための博物館の日」

(開催内容は会場によって変わります)

●関東
日本科学未来館
 8月22日(木)(イベント詳細
埼玉県立自然の博物館 9月19日(木)・26(木)・27(金)・10月1日(火)・24(木)
●中部
三重県総合博物館 8月22日(木)
●中国
山口県立山口博物館 8月21日(水)~23日(金)
●四国
愛媛県総合科学博物館 8月21日(水) (イベント詳細
愛媛県歴史文化博物館 8月22日(木) (イベント詳細
●九州
雲仙岳災害記念館(がまだすドーム)  8月19日(月)

教員のための博物館の日2019ホームページ

取材・文/設楽由紀子(編集部)
写真/編集部

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