小3算数「三角形と角」指導アイデア(5/10時)《三角形の角の大きさを比べる》
執筆/福岡県公立小学校教諭・渡邉駿嗣
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、福岡教育大学教授・清水紀宏
目次
本時のねらい
本時5/10時
三角形の角の大きさを比べる活動を通して、二等辺三角形や正三角形の角の大きさについて成り立つ性質を調べる。
評価規準
二等辺三角形の2つの角,正三角形の3つの角の大きさが等しいことを理解している。 (知識・技能)
問題
二等辺三角形を紙にかいて切りとりましょう。そして、三角形の角の大きさをくらべましょう。
(各自が二等辺三角形を作った後)
二等辺三角形に3つの角があります。角の大きさを比べるには、どうすればよいでしょう。
三角形を切って、角を重ねればよいと思います。
三角形を切らずに比べる方法はありませんか。
二等辺三角形を折って、角を重ねるとよいと思います。
前時では角、角の大きさについて学習しています。本時では、二等辺三角形などの角の大きさの性質を考えさせます。本時の比較は、2つの図形の角の大きさの比較ではなく、二等辺三角形などの1つの図形に含まれている複数の角の大きさの比較であることに注意しましょう。
まず、二等辺三角形の紙を折って角の大きさを比べるという方法を子供とのやりとりから引き出します。最初から大きさの等しい角を知らせて折らせるのではなく、試行錯誤的な活動を通して、二等辺三角形に等しい角があることを調べさせます。
学習のねらい
二等辺三角形の角の大きさについて調べよう。
自己解決(ペア活動)の様子
A つまずいている子
二等辺三角形の紙を折るが、頂点が重なっておらず2つの角の大きさを比べることができない。
B 素朴に解いている子
二等辺三角形の紙を大きさの等しい角が重なるように折ることができ、それらの2つの角の大きさが等しいことに気付いている。
C ねらい通り解いている子
二等辺三角形の2つの角の大きさが等しいことと、大きさが等しい角とそのほかの角の大きさが等しくないことに気付いている。
イラスト/小沢ヨマ・横井智美
『教育技術 小三小四』2020年12月号より