小3国語「ことわざについて調べよう」指導アイデア
教材名:「ことわざについて調べよう」(光村図書 三年下)
指導事項:書くこと ア、イ 伝国 ア(イ)
言語活動:イ
執筆/香川県公立小学校教諭・松井理加
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、香川県公立小学校校長・川井文代
目次
単元で付けたい資質・能力
①身に付けたい資質・能力
本単元では、「気になる記号」で報告文の様式を知り、自分の考えが明確になるように文章を構成する学習を生かして、必要な事柄について本や辞典から調べる方法、文献調査における報告文の書き方を知り、より分かりやすく正確に表現する力を付けることがねらいです。
また、調べて報告する内容がことわざであることから、ことわざに親しみ、その特徴について、理解できるようにします。
②言語活動とその特徴
本単元における言語活動として、「ことわざについて調べ、分かったことを報告する文章を書く」ことを位置付けます。自分が調べたいことわざの意味や使い方について知るために、本や辞典の索引や目次を使って検索する力が定着します。
さらに、文献調査における報告文を書く際には、出典を明確に示すことなども必要です。複数の本や辞典などを使って比較しながら読み、調べることで、事例を挙げながら、分かりやすい表現のしかたやことわざの正確な使い方を学びます。
単元の展開(14時間扱い)
主な学習活動
第一次(1~2時)
①知っていることわざや故事成語を出し合う。
【学習課題】ことわざについて調べ、分かったことを友だちに報告する文章を書こう。
②報告文の形を既習から思い出し、確認する。
・文献調査の報告文には、出典を書き加える必要があることを知る。
→アイデア1 主体的な学び
・学習計画を立てる。
第二次(3~12時)
③④教材文に出ていることわざや知っていることわざについて、意味を調べ、カードに書く。
⑤⑥ことわざについてもっと詳しく知るために、さらにことわざ集めをする。
・ 本や辞典の目次や索引、インターネットのサイトを使って検索する方法を確かめる。
・ことわざの意味とともに、書名、筆者名、出版社名、発行年を記録する。
→アイデア2 深い学び
⑦⑧集めたカードを分類し、その特徴を見付ける。
→アイデア3 対話的な学び
⑨⑩⑪どんな特徴をもつことわざについて報告するのかを決め、報告文を書く。
・「理由やきっかけ」「調べ方」「調べたこと」をそれぞれ付箋に書く。
・ ②で確認した報告文の構成に沿って、付箋を並び替え、構成メモをつくる。
・自分の考えを書き加える。
⑫推敲し、清書をする。
第三次(13~14時)
⑬読み合い、感想を交流する。
⑭学習をふり返る。
アイデア1 以前の学びから見通しをもつ
「気になる記号」では、いくつかの記号について自分で考えたり人に尋ねたりして調べ、それについて分かったことを報告する文章を書きました。
ここでは、その報告文の様式を生かして、本などから調べ、調べて分かったことだけでなく、自分の考えや調べた本の出典なども加えて書きます。
調査報告文の様式を思い出させることで、どのようなことを書くのかを見通し、文献などで調べたことも報告文の段落構成を活用すれば書ける、という自信をもって取り組めるようにします。
▼段落構成と内容
アイデア2 比較することでより詳しく
ことわざを複数の文献などで調べ、比較することで、より分かりやすく正確な意味や使い方を知ることができます。
ことわざを調べるには、国語辞典、ことわざ辞典を使うほかに、インターネットのサイトを使って調べることもできます。
▼ことわざサイト
イラスト/佐藤道子 横井智美
『教育技術 小三小四』2020年2月号より