小6算数「場合の数」指導アイデア

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執筆/神奈川県公立小学校教諭・帆足雄斗
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、島根県立大学教授・齊藤一弥

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写真AC

本時のねらいと評価規準

 本時の位置 3/6

ねらい

事象の特徴に着目し、出方を順序よく整理する観点を決めて、落ちや重なりがなく調べたことを基にして、不確かな事象の起こりやすさを考察する。

評価規準

順列について落ちや重なりがないように順序よく調べることができる。

問題場面
※「お」は表、「う」は裏を表しています。

コインゲームでは、何点を取る人が多いと思いますか。

3回連続で表が出ることは、めったにないので、1点や2点が多いと思います。

表か裏が出る可能性は1/2だから、どの点数も同じくらい出ると思います。

意見が分かれましたね。では、実際にやってみて、何点が多いか整理してみましょう(実際にやって、結果を表に整理する)。

やっぱり1点と2点と出た人が多かったですね。

でも、どうして1点や2点が出ることが多かったのだろう。

本時の学習のねらい

なぜ、1点や2点の人が多かったのか考えよう。

見通し

表と裏の出方を全部表してみたら、理由がわかると思います。

出方は、前の時間に学習したことを使えば表せると思います。

自力解決

A つまずいている子
出方の表し方がわからず理由を考えられない。

B 素朴に解いている子
前時の考えを基に、表や図にして出方を書き出している。

C ねらい通りに解いている子
樹形図を用いて表すことで、1点と2点の出方が多いことに気付いている。

学び合いの計画

つまずいている子供に対しては、出方の表現の仕方がイメージできていないので、前回の学習(順列)をクラス全体で振り返るようにします。そうすることで、先頭を固定したうえで、表で表したり樹形図にしたりして、出方を表すようにしていきます。また、うまく出方を整理していくと、1点と2点の場合には、複数の出方(1点の場合は、表裏裏、裏表裏、裏裏表の3つの出方)が存在することに気付くことができます。

しかし、子供がこのことに気付くには壁があり、そこを乗り越えていけるようにする必要があります。この場合、点数ごとに出方を整理していくなどして、丁寧に表して気付くことができるようにしていきます。

本時のノート例

ノート例
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全体発表とそれぞれの考えの関連付け

前時とは、違った場面の順列についても、樹形図や表に表して出方を整理しながら調べていくことで、理解を深めるようにします。また、事象の特徴に着目して調べることで、「1点や2点が出やすい」という不確かな事象が明確になるようにもします。

なぜ、1点や2点の方が多く出るのでしょうか。

先頭を固定して表していくと、図のようになりました。これを見ると、2点や1点が多いことがわかります。

樹形図
図(※「お」は表、「う」は裏という表し方をしている)

この図からも、1点と2点が多いことがわかりますが、点数ごとに整理して出方を書き出すことで、もっとわかりやすく表しました。

点数ごとに整理

このように表すと、全部で8通りあることがわかりますが、その中でも2点と1点はそれぞれ3通りずつあり、コインゲームをしたときによく出ることがわかります。

たしかに、そうやって見ると、3点と0点は1通りしかなく、あまり出ないことがわかります。

このように、点数別や樹形図で表したことで、1点や2点が多く出る理由がはっきりしましたね。

評価問題

じゃんけんを3回行った時の出方は、何通りありますか。

子供に期待する解答の具体例

・樹形図で表す。
・勝ち数ごとに整理して表す。
 3勝⇒〇〇〇
 2勝1敗⇒〇〇×、〇×〇、×〇〇
 1勝2敗⇒〇××、×〇×、××〇
 3敗⇒×××

本時の評価規準を達成した子供の具体の姿

本時で扱ったものとは違う場面においても、出方を順序よく整理する観点を決めて(この問題でいうなら、勝敗別に分ける)調べていく。その中で、3勝や3敗する出方は1通りしかない事象の特徴にも気付く。

感想例

  • コインの出方も、前の時間の学習を基に、先頭を固定して表に表してみたり、樹形図にしたりして調べることで、落ちや重なりがなく正確に表すことができました。
  • はじめは、どうして1点や2点が多く出るのかがあいまいだったけれど、樹形図や点数ごとに出方を調べることで、その理由がはっきりとわかりました。

『教育技術 小五小六』 2019年12月号より

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