小2生活「秋 わたしの町 大発見」指導アイデア
執筆/宮城県公立小学校教諭・齋藤浩平
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典、宮城県公立小学校教諭・鈴木美佐緒
目次
期待する子どもの姿
【知識及び技能の基礎】
地域で働いたり生活したりしている人々や様々な場所、自然と関わりながら生活していることが分かり、地域のよさに気付いている。
【思考力、判断力、表現力等の基礎】
地域で生活したり働いたりしている人々や様々な場所、自然との関わり、人々と適切に接することや安全に生活することについて、これまでの町探検と比べながら自分なりに考えたり振り返ったりして、それを工夫して表現している。
【学びに向かう力、人間性等】
地域で働いたり生活したりしている人々や様々な場所、自然に関心を持ち、親しみや愛着を感じながらそれらの人々と適切に接したり安全に生活したりしようとしている。

子どもの意識と指導の流れ
(16時間)
こんな声や姿を学習につなげたいですね。
事前の押さえ
アイデア1
秋の町はどんな町?(2時間)


どんな発見があったかな?(2時間)
アイディア2


春や夏と同様に、見付けた「♡」を大きな地図に描き込み、「♡」が増えていくことで、町への愛着につながります。また、季節ごとに比較することにも役立ちます。
みんなに伝えたいな!(12時間)
アイディア3



アイデア1
内容と資質・能力を学習活動でつなごう。
学習する内容と育てたい資質・ 能力をどのような活動で「つなぐ」かを、考えることも必要になっていきます。町探検では、春、夏、秋と繰り返し行っていくことを通して、学びを深めていくというイメージを再確認しておきましょう。
(参考文献:国立教育政策研究所『国研ライブラリー 資質・能力[理論編]』東洋館出版社 2016年)
アイデア2
前回の町探検と比較しよう。
町探検を繰り返し行っていくと、探検先のお店で多くの体験をさせてもらったり、関わってくださった方の思いを知ったりすることができます。その中で、子どもたちは前回の町探検との違いに気付くことでしょう。その違いについての気付きを深めるために、春と夏に行った町探検の掲示物を見たり板書で整理したりしながら比較することが大切です。
また、子どもたちの学びの記録を積み重ねておくことで、気付きにどんな変容があったか、そして、思考がどのように深まっていったのかも見えてきます。



アイデア3
発表会に招待しよう。
活動が進んでいくと、お世話になった町の方々に「感謝の気持ちを伝えたい」という思いをもつようになります。感謝の気持ちの伝え方はいろいろあると思いますが、自分たちの学びを発表する会を開くのも一例です。そこに、町探検でお世話になった地域の方々、保護者の方々を招くとよいでしょう。
地域の方々にとっては学校と深くつながる機会、保護者の方々にとっては子どもの成長を知ることのできる機会、そして、子どもたちにとっては自分の成長を実感する機会になります。
イラスト/熊アート
『教育技術小一小二』2019年10月号より