小２体育「跳の運動遊び【走・跳の運動遊び】」指導アイデア

特集: 文部科学省教科調査官監修｢教科指導のヒントとアイデア｣

授業改善

2025.02.26

プリント

単元名

投げっこゴルフ　～どうすればより少ない数でゴールできるかな？～

年間計画表　

単元目標

●知識及び技能
投の運動遊びの行い方を知るとともに、いろいろなものを遠くへ力一杯投げて遊ぶことができるようにする。
●思考力、判断力、表現力等
投の運動遊びの簡単な遊び方を工夫するとともに、自分の考えたことを友達に伝えることができるようにする。
●学びに向かう力、人間性等
投の運動遊びに進んで取り組み、順番やきまりを守り誰とでも仲よく運動をしたり、勝敗を受け入れたり、場や用具の安全に気を付けたりすることができるようにする。

授業づくりのポイント

①運動の特性

小学校学習指導要領（平成29年告示）解説体育編（以下、「解説」）の３内容の取扱いにおいて、〔（2）内容の「Ｃ走・跳の運動遊び」については、児童の実態に応じて投の運動遊びを加えて指導することができる〕ことが示されました。このことについて解説には、『児童の投能力の低下傾向が引き続き深刻な現状にあることに鑑み、遠投能力の向上を意図し、「内容の取扱い」に「投の運動（遊び）」を加えて指導することができることにした。遠くに力一杯投げることに指導の主眼を置き、投の粗形態の獲得とそれを用いた遠投能力の向上を図ることが主な指導内容となる』と示されています。投の運動遊びは、これまでにあまりものを投げて遊ぶ経験がなかった子供たちが、いろいろなものを遠くに力一杯投げる楽しさを味わう運動遊びです。

②学習のねらい

本単元では、子供が投の運動遊びの行い方を知るとともに、遠くに力一杯投げることを楽しんで行う中で、投の粗形態の獲得とそれを用いた遠投能力の向上を図ることをねらいとしています。

③子供の取組

子供は、投の運動遊びの行い方が分かると、遠くまで投げたり、的に当てようとしたりして夢中になって取り組みます。さらに、遊びの要素を加えることで、友達と競い合って楽しみ方を広げていきます。その一方で、体全体を使って投げることができない子供は、遠くまで投げることができず、意欲を失ってしまうことも考えられます。

④指導の手立て
そこで、単元のはじめは投の運動遊びをクラス全体で行い、基本的な体の動きをていねいに伝え、遠くまで投げる楽しさを存分に味わわせます。２時目からは、投げっこゴルフあそびを行い、遠くに力一杯投げて楽しみます。終末には、場を工夫したり投げるものを選んだりして課題を見付け、その解決に向けた学習が展開できるようにします。

⑤指導ポイント

本単元で扱う投の運動遊びは、その経験が十分でない子供も多くいることが予想されます。そこで、ボールをたくさん用意し、子供たちがいつでも自由に投げることができる環境をつくります。その中で、発達の段階をふまえ、基本的な体の動きをていねいに指導していくことが大切です。肘を高く上げてボールを保持し、体重を移動しながら体全体で投げることを楽しみながら身に付けることができるようにしていきます。