小5らくらくUnit 5「Let’s go to the zoo.」③【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
モトヨシ先生のNEWスライドde外国語

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。

今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 5「Let’s go to the zoo. ~場所をたずねたり、案内したりしよう~」第3時(道案内によく使う Go straight for 3 blocks. などの表現を使えるようになろう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 5「Let’s go to the zoo. ~場所をたずねたり、案内したりしよう~」全8時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

◎単元目標
好きな施設などを知ってもらうために、施設や場所、道案内について聞き取ったり、場所をたずねたり案内したりすることができる。また、単語のはじめの音を聞き取ったり、複数の文字の名前を聞いて小文字を書き取ったりすることができる。

○単元のゴール
場所をたずねたり、案内したりしよう。
○本時の目標
道案内によく使う Go straight for 3 blocks. などの表現を使えるようになろう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What do you have in town? Go straight for one block. You can see it on your right. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・町の施設などがある場所についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・町についてよく知るために、町の施設などがある場所についてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・町についてよく知るために、町の施設などがある場所についてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。

【読むこと】
●知識
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
●技能
・アルファベットの活字体の小文字を識別することができる。

【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What do you have in town? Go straight for one block. You can see it on your right. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・町の施設などがある場所について、What do you have in town? Go straight for one block. You can see it on your right. およびその関連語句などを用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・友達に自分の町についてよく知ってもらうために、町の施設などがある場所について、簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
友達に自分の町についてよく知ってもらうために、町の施設などがある場所について、簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の小文字の名前が発音されるのを聞いて、そのアルファベットを書くことができる。

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 単元のゴール、本時のめあての確認
  3. Let’s Play “サイモン・セズ” direction バージョン
  4. Let’s Listen どの席にたどりつくかな
  5. Activity 1 “逃走中(○年○組版)”
  6. Activity 2 本当の道案内って?
  7. 教科書 Let’s Listen①
  8. 教科書 Sounds and Letters
  9. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。

②単元のゴール、本時のめあての確認

本単元のゴール、本時のめあてを全体で確認しましょう。

単元の流れ5年Unit5-3
本時のめあて5年Unit5-3
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③Let’s Play “サイモン・セズ” direction バージョン

前時までに行った形で同じ要領で進めましょう。詳しくは2時目の学習内容をご確認ください。

Let's Play サイモン/セズ directionバージョン
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

④Let’s Listen どの席にたどりつくかな

教室の座席図をモニターに映し出します。スタート位置からどの番号へたどりつくか、英語の表現を聞いて児童に考えさせます(モニターに映す座席図を児童全員(ペア)に印刷して配付してもよいでしょう)。

モニターに映す座席図

You are here.(スタートの靴のマークを指す)
Go straight. Go straight. Go straight. Turn right. Go straight. Go straight. 
You can see the number on your left. What number is it?(児童の様子を見て、もう一度言うか判断)
Talk with your friends, please.

このようにして、ペアで相談させます。

What number is the answer? Raise your hand, please.

Number 10.

That’s right. Let’s check the answer one more time.

スクリーンに、デジタルペンで答えの番号までの行き方を書きましょう。

では、実際に教室内を歩いて確かめてみましょう。

教師は Go straight. などと言いながら10番の席の位置まで向かいましょう。

⑤Activity 1 “逃走中(○年○組版)”

学級の座席を活用して人気テレビ番組の「逃走中」(フジテレビ系)をイメージして、楽しく表現を発話できるような活動にしてみました。

逃走者役として児童1人を選び、教師とALTがハンター役になって1回目を行います(代表児童には、休み時間などに事前に活動内容を伝えておくとよいでしょう)。教師とALTが黒いサングラスをかけると、児童は大喜び間違いなしです。

ルールは、「制限時間内にハンターにつかまらないように逃げ回る」という、番組と同様のスタイルで行います。ハンターは Go straight. Turn left / right. などの発話をしながら逃走者を捕まえ(タッチ)に向かいます。逃走者は2体のハンターに捕まらないようによく考えて、同様に発話しながら逃げます。

1度に移動できるのは2マスです。逃走者とハンターは、交互に表現を言って移動していきます。

ハンターは左右(窓側、廊下側)から、逃走者は後方からスタート
順番に表現を2つずつ言って移動する

まず最初は、教師とALTがハンターになって行いましょう。ハンター(教師、ALT)が自分で表現を言って移動します。逃走者(児童)は、座っている児童に順番に表現を発話させて移動します。制限時間2分で行います。

1回目(デモ)は逃走者が勝てるようにするとよいでしょう。1回で児童はルールを理解することができるので、2回目からは児童だけで行いましょう。

まず、クラスを3グループに分けます。例えば緑グループ=ハンター、赤グループ=ハンター、青グループ=逃走者とし、各グループの代表児童が役を演じます。それぞれの役に指示を出すのは、同じグループの児童です。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

指示は、グループ内の児童が1人ずつ順番に言っていくようにします。このやり方なら、個別に発話する機会を多く設けることができます。Turn right. Turn left. は、サイモン・セズのときと同様に90度ずつとします。

制限時間の2分以内に逃走者が簡単に捕まってしまう場合は、時間を1分30秒にするなど、実態に合わせて行いましょう。2回目を終えたらまた役割を替えて行いましょう。

⑥Activity 2 本当の道案内って?

⑤「逃走中」の活動を終えたら、本来の道案内はどんな風に行われているのか、シーンAとシーンBの2つのシーンを教師とALTで演じて、児童に考えさせます。

教師とALTの立ち位置のスタートは、これまでの学習④⑤と同じように、教室後ろの足のマークの所から始めます。ALTは道に迷ったふりをして教師に道順を尋ね、教師は道案内する役を演じます。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

シーンA(道案内の表現を使いながら、教師はわざとらしい演技でALTと目的地までにいっしょに行く)

Excuse me. How can I get here.(地図を見せる)

O.K. Go straight.(ALTと1マス分進む)

先程と同じように、番号10(目的地)のところまで、教師が1つ表現を言ったら1マスALTと移動するということを繰り返します。このように、丁寧すぎるほどの道案内をしていきます。このとき、ALTにはちょっと困惑した演技をしてもらいましょう。

Go straight.(ALTと1マス分進む)

Go straight.(ALTと1マス分進む)

Turn right. (ALTと1マス分進む)

Go straight.(ALTと1マス分進む)

Go straight.(ALTと1マス分進む)

You can see it on your left.

Thank you.(と言うが、少しジロジロ見る感じの演技で)

シーンB(足のイラストの場所で10番までの行き方を説明して終了)

Excuse me. How can I get here.(地図を見せる)

O.K. Go straight for three blocks and turn right.
Go straight for two blocks. You can see it on your left.

Go straight for three blocks and turn right.(その場で道順を確認するように言う)
Go straight for two blocks. You can see it on your left.

Yes.(など分かりやすいリアクションをする)

Thank you very much.

No problem. Have a good day.

ALTは、もう一度表現を言いながら、番号10の席まで行きます。

シーンAとシーンBを見てどちらが自然な道案内だと思いますか。ペアで話し合いましょう。

ペアで話し合わせる。

シーンBです。

どうしてそう思う? シーンAだと違うのかな?

シーンAは……。

シーンBの表現が実際に使われている動画を視聴させます。パワーポイントにYouTubeのリンクを挿入してあるので、クリックして視聴してください。

動画の視聴後は、全体で表現の発話をして、座席図で道案内の擬似体験を行います。

児童をスタート地点に立たせて、教師が本時で学習している表現を使って道案内を行います。

道案内用スライド

シーンBの道案内で挑戦したい人?

やりたい!

Go straight for four blocks and turn left. Go straight for four blocks. You can see it on your right.

できるかなぁ。

児童は、教師が言ったように表現しながら教室内を移動していきます。このときに教師も、児童の移動に合わせていっしょに英語の表現を言いましょう。児童が困っているようであれば、再度表現を伝えるなどするとよいでしょう。

何人かの児童にチャレンジさせたり、教師が伝える英語のスピードを速くしたりして行うこともできます。

さらに道案内の表現を Go straight and turn right at the second corner. のような形で行うこともできます。実態に合わせて行ってみてください。

本時の学習では、習った表現を実際に使ってみたり、児童自身が移動したりする擬似体験を通して学習の理解を図ることができます。少し準備が大変ではありますが、実感を伴った学習となり、表現の理解度を高めることができます。児童も楽しく活動できますので、ぜひチャレンジしてみてください。

⑦教科書 Let’s Listen① (p.52)

「ソフィアが動物園の人に案内してもらった場所をA~Dの中から選んで○をつけよう。」

教科書 p.52の Let’s Listen①です。学習した内容を理解できているか評価問題としてもよいと思います。その場合は、教科書を印刷しておいて、リスニングを終えたら回収するとよいでしょう。

猿がいる場所はDです。答え合わせをしたら、他のABCへの道案内を教師やALTが行ってもよいと思います。その場合は、児童にとって聞き慣れていない Go straight for a little bit. を意図的に扱うとよいでしょう。

⑧教科書 Sounds and Letters (p.60)

「音声を聞いて、はじめの音が異なる単語の絵の□に✓を入れよう。」

教科書 p.60の Sounds and Lettersはじめの音②の問題です。デジタルブックの音声だけでは難しいと判断した場合は、2回目を教師やALTが行い、児童が理解できるように発音するとよいでしょう。

⑨ふり返り

本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

5年Unit5-3パワーポイント(39スライド)

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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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