小5らくらくUnit 7「Welcome to Japan!」④【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 7「Welcome to Japan! ~日本の素敵な場所をグループで紹介しよう」第4時(日本で行きたい場所とその理由をたずね合おう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 7「Welcome to Japan! ~日本の素敵な場所をグループで紹介しよう」全8時の4時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。![]()
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
◎単元目標
日本各地の魅力を伝えるために、行きたい場所やそこでしたいことなどについて、聞き取ったりグループで紹介したりすることができる。また、単語の終わりの音を聞き取ったり、複数の文字の名前を聞いて小文字を書き取ったりすることができる。
○単元のゴール
日本の素敵な場所をグループで紹介しよう。
○本時の目標
日本で行きたい場所とその理由をたずね合おう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Where do you want to go? I want to go to 〜. Why (What) do you want to 〜? およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい日本の場所やその魅力についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・日本各地の魅力を知るために、行きたい場所や、そこでしたいことなどについてのやり取りから、話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・日本各地の魅力を知るために、行きたい場所や、そこでしたいことなどについてのやり取りから、話の内容を聞き取ろうとしている。
【読むこと】
●知識
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
●技能
・アルファベットの活字体の小文字を識別することができる。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・Where do you want to go? I want to go to 〜. Why (What) do you want to 〜? およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・行きたい日本の場所やその魅力について、Where do you want to go? I want to go to 〜. Why (What) do you want to 〜? およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・日本各地の魅力を伝えるために、行きたい場所やそこでしたいことなどについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを話している。
●主体的に学習に取り組む態度
・日本各地の魅力を伝えるために、行きたい場所やそこでしたいことなどについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを話そうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の小文字の名前が発音されるのを聞いて、そのアルファベットを書くことができる。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 教科書 Let’s Sing
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- ゴースト・ゲーム 2
- Activity ステレオ・ゲーム
- 教科書 Let’s Listen ②
- 教科書 Let’s Try ②
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に挨拶をして、授業をスタートしましょう。
②教科書 Let’s Sing (p.74)
教科書 p.74に載っている Let’s Sing です。本単元で学習する表現に少しずつ慣れることができるようにしていきましょう。チャンツや歌は、朝の時間や帰りの会など授業以外の時間に行うと効果的です。
③単元のゴール、本時のめあての確認
前時に確認した単元のゴールと、本時のめあてを確認しましょう。


④ゴースト・ゲーム2
ゴースト・ゲームの第2バージョンです。ウォームアップとスモールトークにつなげるために行います。ゴースト・ゲーム2は、ゴーストを1人だけでなく、2人や3人に増やして行います。
ゴースト・ゲームのやり方説明アニメは、小5Unit 1「Hello, friends!」①で見られます。

最初に、教師が児童全員に Go to sleep. と言って目を閉じさせるところまでは、ゴースト・ゲーム1と同じです(机に顔を伏せさせるとよいでしょう)。
2では、教師がゴーストの人数を決めて児童に伝え、児童が目を閉じている間にゴーストになる児童の肩をポンと触ります。ゴーストが複数人いる場合は、Ghost, wake up! と言ってゴーストのみ目を開けさせ、ゴースト同士で誰がゴーストなのかを確認させるとよいでしょう。
Everyone, wake up. と教師が言ったら、児童は全員で教室内を歩き回り、お互いにインタビューをします。
ここでは、本単元で扱う表現で活動を行います。

Hello, what do you want to buy?
児童にトピックを与える際に「○○円あったら、何を買いたい?」と聞きます。本来であれば If you had money, how would you spend it? と仮定法を使いますが、言語的な負担が大きいため、「○○円あったら、何を買いたい?」の部分だけ画面に日本語で提示しておくとよいでしょう。「○○円あったら⋯⋯?」と、児童であっても「話したい」というわくわくした気持ちになり取り組めると思います。金額は実態に合わせて⋯⋯笑!
※ゴーストになった児童は I want to buy a ghost game. と答えるように決めておきます。
I want to buy a smart phone.
What do you want to buy?
I want to buy comic books.
この場合は2人ともゴーストでないので、 See you. と言って別れ、次の友達と会話をします。
1人がゴースト役だった場合
Hello, what do you want to buy?
I want to buy a smart phone.
What do you want to buy?
I want to buy a ghost game.
ゴーストでない児童は I want to buy a ghost game. というゴーストのセリフを聞いてしまったので、自席に静かに戻って座ります。ゴーストのセリフを聞いてしまったときは、「リアクションしないで席に戻ること」「誰がゴーストか分かっても、話しかけられたらちゃんと会話をすること」などをルールとして伝えておきましょう。ゴーストと話してしまい、座っていく児童がどんどん増えていくのが児童にとっても楽しいようです。
ある程度の時間が過ぎたら全員を座らせ、誰がゴーストだったかを児童に聞きます。そのときに「○○さん、Are you a ghost?」と児童が英語で聞けるようにしましょう。
⑤ステレオ・ゲーム2
ステレオ・ゲームの活動の仕方は、小3Unit 2「How are you?」①に動画付きで解説してあるので、そちらを確認してください。(小5Unit 4「Who is this?」①のパワーポイントスライド内にも説明動画が入っています。)

ここではまず、ステレオ・ゲームを行う前やステレオ・ゲームの間に短時間で行えるペア活動を紹介します。
いろいろな形容詞などの表現に慣れ親しませるには、実際に児童がその単語から思い浮かぶものを表現させるとよいと思います。そのほうが扱う単語の意味を実際に視覚的にイメージすることができるので、理解を深めることができます。
例えば spicy は「辛い」と日本語で意味を伝えるのではなく、The curry is spicy. The kimchi is spicy. など、実際に食べ物を加えて表現するとよいでしょう。英語で行うには、以下のように進めてみてはいかがでしょうか。参考にしてみてください。
Let’s talk about spicy food.
O.K. The kimchi is spicy. It’s your turn.
Yes, it is. The kimchi is spicy. The curry is spicy.
このように、教師とALTで交互にいくつか辛い食べ物を言っていきます。そして、扱う表現を変えて、今度は児童にペアで表現させていきます。
Let’s talk about sweet food.
My Picture Dictionary p.15のケーキを食べている子を指さします。そうすると、児童は甘い食べ物をペアでお互いに出し合っていきます。最後に、全体で児童に発表させるとよいでしょう。
次に、ステレオ・ゲームを行います。児童の指名の仕方や、児童が廊下に行っている間の短時間に、教室内でALTが何を行うかなどは、こちらの記事で確認してください。
ステレオ・ゲーム→ペア活動→ステレオ・ゲーム→ペア活動 のように、短時間の活動を交互に行います。そのほうが、児童の集中力が上がります。1回のステレオ・ゲームで扱う単語は、My Picture Dictionary p.15の「味など」と、p.33の「感情・様子」「状態」の3つに分けて、その中から単語を選んで行うとよいでしょう。このように、単語数を制限して行うのがよいと思います。



p.15の「味など」でステレオ・ゲームを何回か行ったら、p.33の「様子」「状態」の単語でやり取りのペア活動を行います。
「様子」の単語を扱ったときは、favorite で好きな食べ物やアニメを挙げたり、cute でかわいい動物を挙げたりして、ペア活動でやり取りさせたりしました。好きなアニメを笑顔で伝え合う児童がいたり、cute を扱ったときは、ある児童が Tigers are cute. と言い、ペアの友達が「かわいくないでしょ」とやり取りしたりする姿も見られ、楽しい活動になりました。
また、ペア活動を終えたところで「ALTのZoe先生のことを表現するためには、みんなだったら、この中でどの単語を使う?」と聞いてみました。ある児童が Zoe is beautiful. と言うと、多くの児童が納得していた中で、ある児童が「そうそう、cute でなく beautiful なんだよね」と beautiful と cute の比較をしながら発言して、とても面白かったです。Let’s say it together. Zoe is beautiful. と全体で発話すると、児童はニコニコ、ALTも Oh, thank you. と言いながらニコニコ。よい雰囲気の時間となりました。もちろんその後には Mr. Motoyoshi is cool. Let’s say it together. と、児童に半ば強制的に発話をさせました。児童は苦笑いしながらも、元気よく言っていました。たまにはこんなユーモアがあってもよいですね(笑)。
「状態」の単語を扱ったときには、difficult を使って、難しいと思う教科や難しいと思うことをペア活動でやり取りさせてみました。日本語で言う部分もある程度許容しながら行うと Math is difficult. だけでなく、割合 is difficult. と学習内容を伝える児童もいて、面白かったです。また、人生 is difficult. とユニークな発話をする児童もいて、他の児童は大笑い。自由に表現させると、日本語で言う部分も少し増えますが、表現はそのぶん、豊かになります。今回は味、様子、状態などの単語でたくさんの表現を出し合うことで、児童がより単語の意味の理解を深めることを目的にしているので、ある程度は日本語を許容して行うのも効果的です。
⑥教科書 Let’s Listen ② (p.77)
「外国にいるソフィアのお父さんが日本の観光CMを見ているよ。何についてのCMかな。聞こえた順に○の中に1~3の番号を書こう。」
教科書 p.77の Let’s Listen ② です。リスニングを行う前に選択肢の写真のローマ字部分を児童に読ませてみたり、全体で発話したりしてから活動を始めましょう。
⑦教科書 Let’s Try (p.77)
「Let’s Try ①で伝えた内容に、『そこでしたいこと』などもつけ加えて、たずね合おう。」
教科書 p.77の Let’s Try ② です。前時に書いた「行きたい場所」で何をしたいかを考えさせ、表に記入させましょう。また、ステレオゲームなどで扱った単語(様子や感想など)を付け加えて表現の幅が広がるように支援していきましょう。この学習で扱う児童の表現は以下のようになります。
Where do you want to go in Japan?
I want to go to Tokyo.
Why do you want to go to Tokyo?
I want to go to Shibuya.
What do you want to do in Shibuya?
I want to go shopping. It’s fun.
I see. Thank you.
How about you?
まずは教師とALTでやり取りを見せ、前時と何が違うか、どこから違うかなどを問い、全体で共有しましょう。その後、教師―児童、ALT―児童でやりとりをさらに行い、ペアまたはグループでたずね合い、教科書の表に友達の情報を記入するよう指示しましょう。
⑧教科書 Sounds and Letters (p.83)
教科書に載っている Sounds and Letters の問題です。Unit 7 の Sounds and Letters では、終わりの音に慣れ親しむ学習が設定されています。音声を聞いて、終わりの音が異なる単語の絵の□に✓を児童に入れさせます。デジタルブックの音声で児童が難しいと感じているようであれば、教師やALTが再度ゆっくり繰り返し発話しましょう。
第1時の記事では、追加用問題として文字の名前を聞いて小文字を書く問題を一括でダウンロードできるようになっています。アルファベットテストも大文字、小文字とダウンロードできるように準備してありますので、実態に合わせてご活用ください。
⑨ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit7-4 パワーポイント(26スライド)
※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。
※購入日の翌日を1日目と数えて30日目いっぱいまでご利用いただけます。購入履歴(日時)は マイページにてご確認いただけます。
※月額制ではありません。期間終了後に自動更新して新たなお支払いが発生することはありませんのでご安心ください。
※個別の領収書発行はできません。経費請求等の帳票としては、小学館ペイメントサービスからの購入完了メール、もしくはマイページの購入履歴、クレジットカードのご利用明細等をご利用ください。
※デジタルコンテンツの性質上、ご購入後の返品・返金には対応できません。
特定商取引法に基づく表記>>
構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子・Freepik アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子
