小6外国語 Unit 2 「How is your school life?」 指導アイデア①
文部科学省視学官の監修による、小6外国語科の授業案です。1人1台端末を活用した活動のアイデアも紹介します。今回は NEW HORIZON Elementary 6 Unit 2 「How is your school life? 宝物を伝え合おう」の単元の第1時~第4時を扱います。
執筆/山口県公立小学校教諭・藤井悦子
監修/文部科学省視学官・直山木綿子
監修/山口県教育委員会指導主事・櫻井健一郎
目次
単元と活動
How is your school life? 宝物を伝え合おう(NEW HORIZON Elementary 6 Unit 2 )
私たちの日常生活についてALTの先生に伝えよう!
単元の目標
イギリスから来日したばかりのALTに、自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、世界の子供たちや自分たちの日常生活などについて、短い話を聞いてその概要が分かったり、伝え合ったり、話したりすることができる。外国語の背景にある文化に対する理解を深める。また、自分の日常生活に関することについて、例文を参考に、十分に慣れ親しんだ語句や表現を用いて書くことができる。
単元の評価規準
●知識・技能
〈知識〉
I live in 〜. I go to 〜. I usually 〜. My treasure is 〜. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
世界の子供たちや自分たちの日常生活などについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、世界の子供たちや自分たちの日常生活などについて、短い話の概要を捉えている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、世界の子供たちや自分たちの日常生活などについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、海外の国について、短い話の概要を捉えようとしている。
●知識・技能
〈知識〉
I live in 〜. I go to 〜. I usually 〜. My treasure is 〜.およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
自分たちの日常生活などについて I live in 〜. I go to 〜. I usually 〜. My treasure is 〜. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持などを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、自分たちの日常生活などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、大切なものについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、自分たちの日常生活などについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おう(話そう)としている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、大切なものについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
●知識・技能
〈知識〉
自分たちの日常生活などに関する語句、I live in 〜. I go to 〜. I usually 〜. My treasure is 〜.の表現やその語順などを理解している。
〈技能〉
自分たちの日常生活などに関する語句、I live in 〜. I go to 〜. I usually 〜. My treasure is 〜.の表現について、例文を参考に書く技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝えたりするために、自分たちの日常生活などについて例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝えたりするために、自分たちの日常生活などについて、例文を参考に書こうとしている。
教材
- 『NEW HORIZON Elementary 6』(児童用テキスト・デジタル教材)
- 振り返りシート・ワークシート・ピクチャーカード
授業のポイント
6学年の学習のテーマである「世界に生きるわたしたち」の学習を深めていきます。動画で様々な国の子供たちの日常生活を知り、外国語の背景にある文化を受け止めていきます。他国の様子を知るだけでなく、ALTに自分のことを伝えることで、互いに理解し合う喜びを感じてほしいです。
「1人1台端末」活用のポイント
児童の理解の状況をよりよく把握するために
自分が大切にしている宝物や日常生活の様子を撮影し、英語の紹介スピーチの際にその写真を見せることで、相手の理解の助けとなるようにします。また、自分のスピーチを客観的に見るために、ペアでビデオ撮影し合います。児童と共有している「振り返りポイント」を基に動画を見て振り返ることで、伝わりやすいスピーチになるよう工夫できます。
単元計画
授業の流れ(全8時中 1〜4時)
第1時
1.挨拶
挨拶をします。
Let’s start English class! Hello. How are you?
2.Unit 2 のゴール確認
ALT(または教師)が日常生活や宝物などについて紹介します。(発表モデル)
Hello. I’m 〜. I live in Raifukudai in Mine.
I go to A, and B Elementary school, and A Junior high school.
I usually bake cookies on Sundays.
My treasure is this mold. What’s your treasure?
児童とやり取りをしながら、ALTの発表の内容について確認します。
Thank you,(ALT).
(To students) Do you get it? Where does (ALT) live?
Mine! / Raifukudai!
OK. Let’s ask (ALT). Is that correct?
That’s right. I live in Raifukudai in Mine.
I live in your town, too.
Which school does (ALT) go?
………What does (ALT) usually do on Sundays?
………What’s (ALT)’s treasure?
※やり取りをする中で、身に付けてほしい新しい表現を聞かせるようにします。
【Enjoy Communication】(p.18)
デジタル教材にある本単元のメインの活動を視聴させ、どんなやり取りをしているかを予想し、単元の見通しをもたせます。
Let’s watch the movie together.
*「1人1台端末」活用:自分が大切にしているもの(=宝物)を紹介するのに自分で撮った写真を使うので、何を紹介するか考えておくよう伝えます。
このUnitのゴールに向けて、どのようなことを表現していくのか、子供たちに意識させます。
3.Unit 2 の歌紹介(教科書p.15)
【Let’s Sing】歌を聞く前に、ヒントとして、教科と曜日の復習をしておきます。
世界の国々の友達の日常生活が歌われていることを伝え、どのような内容か聞き取らせます。
Let’s listen to the new song!
Please check their name, country, and what they usually do.
聞こえた内容をみんなでシェアし、歌詞の内容を確認します。
ゆっくりしたスピードで、歌える範囲を口ずさんでいきます。
教科名や曜日は、子供の様子に合わせて挨拶の中で行ったり、その日の時間割を示したりしながら、確認するとよいでしょう。
4.世界の子供たちの日常生活を聞き取ろう
【Starting Out】No.1~No.8(p.14-15)「世界の子供たちの学校生活や日課について、聞こえた順に□に番号を書こう。」
教科書14〜15ページの8つの写真を見せ、写真の様子を英語でやり取りしながら確認します。その後、音声を聞き、聞こえた順に□に番号を書きます。
Open your textbook to page 14. Please, look at the pictures.
What’s this? Yes, it’s a bus. A school bus.
What’s this? Yes, it’s a book. Do you know her? No?……
Now listen and write the numbers in the boxes.
番号の答え合わせが終わったら、いくつかのビデオを視聴し、世界の子供たちの日常生活を知ります。
(Dは次回の授業で詳細に学習するため、D以外のビデオを視聴させる)
デジタル教科書では、一度に全て進みますが、前半4枚(p.14)/後半4枚(p.15)で分けて行ってもよいでしょう。
5.Unit 2のチャンツ紹介
【Let’s Chant】エミリーの住んでいる町、学校名、日曜日にしていること、宝物は何かなど、歌詞の聞き取るポイントを提示します。
This is a song about Emily. Please listen to her town name, her school name, Sundays and her treasure.
ペア、クラスで内容をシェアし、エミリーの住んでいる町の名前を口ずさめるようにします。自分たちが住んでいる場所の言い方を学びます。
So, where do you live?
子供たちとやり取りしながら、英語での表現方法を確認します。
I live in Ueda in Japan.(チャンツ歌詞)
➡︎ I live in Yamaguchi in Japan. / I live in Mine in Yamaguchi. / I live in Omine in Mine.
Let’s Chantの内容を自分事に変えることで、やり取りの練習をし、書く活動につなげています。チャンツで自分のことを繰り返し歌い、それが、ゴールの活動につながっていきます。
*【Let’s Try①】(p.15)は必要に応じて行います。
6.住んでいる地域を紹介しよう 書いてみよう
【Let’s Read and Write①】I live in 〜.
(1)音声を聞こう。
Listen to this.
(2)声に出して読もう。
Read the sentence out loud.
(3)「わたしのせりふ」に変えて、p.86に書き写そう。
Write your own sentence on page 86.
Let’s Chantで確認した表現で自分が使いたい表現を選べるようにします。
早く書き終えた人はALTとやり取りをして、スラスラと言えるかを確認します。
7.振り返り
外国の友達のスピーチから、一番印象に残っていることや驚いたことなどをシェアさせます。
(振り返りカードは、セクション毎に記入する。振り返りシート参照)
Reflection time.
8.挨拶
挨拶をします。
That’s all for today. Thank you everyone.
Thank you, Mr./Ms. — .
See you next time.
第2時
1.挨拶
挨拶をします。
Let’s start English class! Hello. How are you?
2.ウォームアップ
【Let’s Sing】副詞の復習をしておきましょう。(NHE❺ Unit 8 Option Chantを利用するとよい)
Let’s sing a song “My Day”!
Don’t forget ‘always’, ‘usually’, ‘sometimes’.
ゆっくり➡︎普通のスピードで、歌える範囲を増やしていきます。歌い出しを迷う児童が多いので、少し前に出だしの歌詞を教師が歌うことで、自信をもたせましょう。
【Let’s Chant】前回学んだ、住んでいる場所の表現を確認し、今回は、自分たちの通う小学校の英語の言い方を練習します。
I go to Naka Elementary School.(チャンツ歌詞) ➡︎ I go to Omine Elementary School.
小学校の言い方に慣れるまで、少し時間がかかる児童もいるので、数回練習しておきます。チャンツの合間に、自分たち自身についての表現を入れて歌ってもよいことを伝えます。
1時間目から、毎回少しずつ歌詞を自分自身のことに変えていくことで、ゴールの活動へとつなげていきます。
3.エミリーの日常生活について詳しく聞き取ろう
【Starting Out❷】「No.3=D(p.14)の音声及びビデオを視聴して、内容を詳しく聞き取ろう。」(東京書籍ワークシート)
ワークシートの選択肢の英語を確認しておきます。1回目は音声のみ。 2回目は、ビデオ視聴をします。
Please, look at your handout.
Listen and answer the questions.
余裕がある児童には、質問以外でも聞こえたことをワークシート下のメモ欄に記入しておくよう指示します。
確認ポイント:always, usually, never
ワークシートの内容を確認した後は、その他で分かったことや気になった英語などをシェアします。
*【Let’s Try①】(p.15)は必要に応じて行います。
4.自分の通う小学校の言い方に慣れよう 書いてみよう
【Let’s Read and Write②】I go to ~.
【Let’s Chant】を振り返り、自分の小学校の言い方を思い出させます。
(1)音声を聞こう。
Listen to this.
(2)声に出して読もう。
Read the sentence out loud.
(3)「わたしのせりふ」に変えて、p.86に書き写そう。
Write your own sentence on page 86.
5.振り返り
世界の子供たちやエミリーの日常生活についておおよその内容が分かったかどうか、振り返りカードを記入し、共有します。(振り返りシート参照)
Reflection time.
6.挨拶
挨拶をします。
That’s all for today. Thank you, everyone.
Thank you, Mr./Ms. — .
See you next time.
第3時
1.挨拶
挨拶をします。
Let’s start English class! Hello. How are you?
2.Small Talk “What time do you usually go to bed?”(p.16)
英語でまとまった短い話を聞く活動です。T1とT2で次のようなやり取りを行います。その後、子供同士で同じテーマのやり取りに挑戦します。
I usually go to bed at ten. But last night I went to bed at one.
Wow! You must be sleepy.
Yes. What time do you usually go to bed?
I usually go to bed at nine.
Wow!! So early.
(To students)What time do you usually go to bed?
Ten! / 9:30! / At eleven.
Oh, you usually go to bed at ten. / You usually go to bed at 9:30. / You usually go to bed at eleven.
I see. What do you usually do at night?
OK. Now talk in pairs. Ask your partner, “What time do you usually go to bed?”
Let’s go!
3.ウォームアップ
【Let’s Sing】動詞句を意識させます。eat lunch, walk my dog, get up など
Let’s sing a song “My Day”!
普通のスピードで、歌える範囲を増やしていきます。
歌い出しを迷う児童が多いので、少し前に出だしの歌詞を教師が歌うことで自信をもたせます。
【Let’s Chant】
前回までに学んだ住んでいる場所、通っている小学校の英語表現を確認します。毎日曜日にしていることを想起させ、on Sundays の言い方に慣れさせます。
チャンツの合間に、自分たち自身についての表現を入れて歌ってもよいことを伝えます。(ゴールの活動へのつながり)
4.登場人物がよく見ているテレビ番組を聞き取ろう
【Let’s Listen①】(p.16)
「登場人物の話を聞いて、普段見ているテレビ番組を○で囲もう。」
Listen and circle which TV show Emily usually watches.
事前にテレビ番組欄の番組名を発音し、確認しておきます。
5.普段することについて、友達と尋ね合おう
【Let’s Try②】(p.16)
「日曜日にふだんすることについて、友達とペアでたずね合おう。」(参考Picture Dictionary一日の生活 p.20)
T1とT2でモデル対話を示します。
What do you usually do on Sundays?
I usually play games on Sundays.
What do you usually do on Sundays?
I usually walk my dog on Sundays.
質問の仕方、応え方を練習し、下線部で英語表現できないときは、PDを活用したり、ジェスチャーを多用させたりします。机間指導して個別サポートを行い、新たな英語表現を伝え、児童の表現する意欲を削がないよう気をつけます。
途中で、英語表現で困ったところを確認し、全体でも新しい表現をシェアします。時間があれば、代表でALTとやり取りを発表させます。
6.友達と話したことを書いてみよう
【Let’s Read and Write③】I usually ~ on Sundays.
【Let’s Try②】を振り返り、日曜日に普段行っていることの英語表現を思い出させます。
(1)音声を聞こう。
Listen to this.
(2)声に出して読もう。
Read the sentence out loud.
(3)「わたしのせりふ」に変えて、p.86に書き写そう。
Write your own sentence on page 86.
Sundays に限らず、Saturdays や weekends でも伝えたい曜日があれば、自由に選ばせます。
7.振り返り
週末に普段していることを伝え合うことができたか確認します。
(振り返りカードは、セクション毎に記入する。振り返りシート参照)
Reflection time.
*「1人1台端末」活用:[宿題]自分が大切にしているものを各自の端末を使って、写真に撮ってくる。
8.挨拶
挨拶をします。
That’s all for today. Thank you, everyone.
Thank you, Mr./Ms. — .
See you next time.
第4時
1.挨拶
挨拶をします。
Let’s start English class! Hello. How are you?
2.ウォームアップ
【Let’s Sing】
Let’s sing a song “My Day”!
普通のスピードで、慣れてきたら、速いスピードに挑戦させます。歌い出しを迷う児童が多いので、少し前に出だしの歌詞を教師が歌うことで、自信をもたせます。
【Let’s Chant】普通のスピードで慣れてきたら、速いスピードに挑戦させます。チャンツの合間に、自分たち自身についての表現を入れて歌ってもよいことを伝えます。(ゴールの活動へのつながり)
3.世界の同年代の子供たちの宝物を知ろう
【Let’s Listen②】(p.17)「世界の友達の宝物について聞いて、線で結ぼう。」
異なる国出身の3名の宝物を聞く活動です。なぜ、その人にとって宝物なのか、その理由も意識させます。
What’s their treasure? Listen and draw lines. Please think about the reason, too.
聞く活動の前に、選択肢の絵について、英語を確認しておきます。
4.自分の宝物を友達に紹介しよう
【Let’s Try③】(p.17)「自分の宝物の写真を見せて、友達とペアでたずね合おう。」
チャンツの表現を想起させ、T1が児童数人とモデル対話を示します。
What’s your treasure?
My treasure is this game
*「1人1台端末」活用(自分の宝物の写真を見せる)
ペアを変えながら、数回やり取りをします。理由を加えて紹介してもよいことを伝えます。
宝物をどのように英語で表現するか分からない児童に対しては、机間指導して個別サポートを行います。途中で、英語表現で困ったところを確認し、全体でも新しい表現をシェアします。
5.友達と話したことを書いてみよう
【Let’s Read and Write④】My treasure is ~.
【Let’s Try②】を振り返り、日曜日に普段行っていることの英語表現を思い出させます。
(1)音声を聞こう。
Listen to this.
(2)声に出して読もう。
Read the sentence out loud.
(3)「わたしのせりふ」に変えて、p.86に書き写そう。
Write your own sentence on page 86.
6.振り返り
週末などに普段していることや自分の宝物を英語で表現できたかどうかを振り返りカードを記入し、共有します。
(振り返りシート参照)
Reflection time.
7.挨拶
挨拶をします。
That’s all for today. Thank you, everyone.
Thank you, Mr./Ms. — .
See you next time.
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・Unit 2 Starting Out Worksheet ワークシート
・Unit 2 How is your school life? 振り返りシート
・Unit2 How is your school life? パフォーマンステスト評価
小6外国語 Unit 2 「宝物を伝え合おう」指導アイデア②
イラスト/荻野琴美(オーデザインチャンネルズ)、横井智美