不登校です。来年中学生なのに……
小学生から先生への質問を募集した「先生、しつもんです!」。その質問と回答を紹介しているよ。
わたしはある事がきっかけで学校に行けなくなってしまいました。それは本当にささいなことです。ずっと学校に行かないでいるうちに、学校に行こうとしても、おなかの辺りがズーンとしずんでしまい、行けなくなってしまうようになりました。もう今は何がつらいのかも分からなくなってしまいました。学校の先生方は、わたしが学校に行けるようにいろいろなことをしてくれます。でも、その気遣い(きづかい)がぎゃくにつらくて、本当に申し訳ないです。わたしは来年中学生なので、がんばって行かないといけないんです。どうしたらいいのでしょうか。(茶夜・6年生)#先生しつもんです! #その他
今の時間は必要な時間。きっとだいじょうぶだよ
茶夜さん、つらい思いをしてきたね。とてもがんばったね。
つらいことを我慢(がまん)し続けていると、人は「がんばりすぎ病」になることがある。大人(おとな)の世界でも、この病がはやっているよ。がんばりすぎて、身体の健康をそこなったり、心がつかれて仕事に行けなくなったり……。 この病が、子どもの世界にも広がっている。これにかかると、自分のことをがんばっていないダメな人間だと思いこむ。そうなると心も体も力が入らなくなるよね。がんばって行かないといけないと考えているうちは、反対に心も体も学校から遠ざかろうとするんだ。
「がんばりすぎ病」を治す方法を教えるね。
あした学校に行くことはあきらめる。そして半年後に行けたらいいなと考える。次に自分が好きなこと、自分を好きになれることをする。つかれたらたくさんねる。そして世界にある美しいものやお気に入りをさがそう。それは歌やマンガのときもある。自分をささえてくれるものが見つかるよ。そして心と体のエネルギーがたまってきて、「行かなくちゃ」じゃなく「行けるかも」と思ったら、先生と相談だ。そのときに無理は禁物(きんもつ)だよ。一歩ずつ挑戦(ちょうせん)すること。急がば回れだ。 今の時間はサナギがチョウになるような必要な時間。きっとだいじょうぶだよ。
(北海道公立中学校教諭・千葉孝司)