学校、家、どこにも居場所がありません

特集
いつでも「先生、しつもんです!」

子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。
今回の質問は、「学校、家、どこにも居場所がありません」です。

先生、しつもんです!バナー

学校、家、どの環境(かんきょう)でも辛い(つらい)んです。学校だと友達に無視(むし)されたり、家だと親がキーキーうるさいんです。どのみち同じだろうけど、どうすればいいですか。
(匿名(とくめい)・性別(せいべつ)無回答)#先生しつもんです! #その他

心地よい居場所(いばしょ)をつくったり見つけたりする方法があるよ

ここに相談にきてくれたこと、自分で一歩ふみ出せたことがすばらしいと思います。学校も家も辛いのですね。実は私(わたし)も同じ経験(けいけん)をしたことがあります。毎日世界で独りぼっち(ひとりぼっち)のような気持ちがしていました。「どうすればいいですか」と質問(しつもん)してくれたので、あなたの心が救われることを願っていくつかの策(さく)を紹介(しょうかい)します。少しでもヒントになったらうれしいです。

1.「お気に入り」を見つけて息抜き(いきぬき)をする
学校でも家でも辛い時は、「自分だけのお気に入り」があるとそれが小さな自分の居場所になることがあります。好きな歌の歌詞(かし)をノートに写す、電車の路線図をたどって一人旅の想像をする、他の学年でもいいので好きな先生に話を聞いてもらう……。私のお気に入りは読書でした。図書室も大好きでした。あなたがホッとできる「お気に入り」が見つかるといいなと思います。

2.人間観察をして自分に役立てる
自分を辛い気持ちにする相手を「どうしてこの人は意地悪をするのかな。人に憎まれて(にくまれて)かわいそうに」「イライラしているけど何かあったのかな。笑顔のほうがいいのに」と一歩さがって観察すると、辛い気持ちが半分になります。
人は簡単(かんたん)には変わらないと思ったので私はその相手には伝えませんでしたが、自分自身は変えられます。「ああすると相手は辛いよな。自分だったらこうしよう」と自分磨き(みがき)に役立てるのはどうでしょうか。

3.3つ目の居場所を見つける
学校でも家でもない3つ目の居場所を必要としている子どもは、実は、世界中にたくさんいます。その子どもたちを救いたいと願う大人たちが、こども食堂、フリースペース、児童館など様々(さまざま)な居場所を各地につくっています。メタバース空間にもつくっています。
ここで紹介しきれませんが、地域(ちいき)の居場所のチラシを学校でもらうことがあるかもしれないのでぜひ見てみてください。ネットで「子ども サードプレイス さがす」などと検索(けんさく)する方法もあります。
心が落ち着く、本音で話せる、伸び伸び(のびのび)と自分の力を発揮(はっき)できる、そんな3つ目の居場所を見つけるのはどうでしょうか。
あなたはひとりではありません。いつでもまたここに相談にきてくださいね。

(元 公立小学校教諭・蝦 真理子先生)

■こちらのサイトの相談窓口(まどぐち)も参考にしてみてね。
https://kids.yahoo.co.jp/study/integrated/kidssos/

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