わたしはさいきんわるいことをするようになりました

特集
いつでも「先生、しつもんです!」

元北海道公立中学校教諭

千葉孝司

子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。
今回の質問は、「わたしはさいきんわるいことをするようになりました」です。

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わたしはさいきんわるいことをするようになりました。
1~3年生のころはいじめられるほうだったのに、4年になっていじめるほうになっていました。人をきずつけたくないのに、やってしまいます。
先生にもさいきんちゅういされることが多いし、どうしたら小さいころにもどれるの……もどれさえすればおこられないのに……。
先生、たすけてください!
(クルミ・小学4年生)
#先生しつもんです! #友だちのこと

いじめをする時の自分に名前をつけて、観察しよう

クルミさん、相談してくれてありがとう。
悪いことだとわかっていても、やめられないことってあるよね。大人でもそのせいで、大切なものを失ってしまう人もいる。ではどうしたらいいのだろう。

悪いとわかっていてもやめられない人のとくちょうはね、問題を一人で抱えて(かかえて)いる人なんだ。だから、今のありのままの気持ちを誰か(だれか)にそっと伝えて、どうしたらいいかを一緒(いっしょ)に考えてもらおう。相手は友達でも先生でもいいよ。

それが難しい(むずかしい)のであれば、次の方法をためしてみて。

いじめをしてしまうときの自分、かりにデビルクルミ(DK)と名づけるよ。そのDKを研究すること。DKが出てこないのはどういうときかを研究してみて。そして出てこない場面を増やす(ふやす)ようにするといいよ。でもDKはね、前のときのような苦しい思いをしないように、あなたを守るために出てくるのかもしれない。でもその方法はあなたを守るのにふさわしくない。

だからDKに「あなたはわたしを心配してくれているんだね。ありがとう。でも、もう大丈夫(だいじょうぶ)だからね。わたしはだれも傷(きず)つけたくないから」って心の中で伝えて。きっと前にもどるのではなく、もっとすてきなクルミさんになれるよ。

(元北海道公立中学校教諭・千葉孝司先生)

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