道徳の時間、本当の考えを言うといやな思いをします

特集
いつでも「先生、しつもんです!」

北海道公立小学校教諭

藤原友和

子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。
今回の質問は、「道徳の時間、本当の考えを言うといやな思いをします」です。

先生、しつもんです!バナー

道徳の時間で、どっちを優先(ゆうせん)するかという問題があって、ぼくはみんながやってない方を選たくしたらみんなに笑われてしまいました。
ホントはいいと思ったのに。
(ヨエコ小田急58号・男の子・小学5年生)
#先生しつもんです! #授業のこと

道徳(どうとく)の授業(じゅぎょう)で、頭の中ではやらかしちゃった方の気持ちまで考えるタイプです。発表したいのに、まわりからの「授業に合った発言してオーラ」でしづらくなります。もしも発言したとしても、つめたい目で見られます。どうすればすなおに話せるか教えてください。
(山賊・女の子・小学3年生)
#先生しつもんです! #授業のこと

それは悲しいね。つたえ方のコツを教えるよ

ヨエコ小田急58号さん、山賊さん、しつもんありがとうございます。

ぼくは、道徳では、いっしょうけんめいに考えたのならば、どんな内容(ないよう)であっても大切にされるものだと考えています。だから、お二人が発言したあとに「わらわれてしまった」とか、「流れに合わない発言に対して空気がつめたい」と聞くと悲しくなってしまいます。

さて、どうしたらよいでしょうか。道徳の学習では、「自分の考えはこれでいいんだ」と、たしかめることができたら成功(せいこう)だと思います。また、友だちの考えに「そういう考えもあるのか」と気づくことが出来たらそれも成功です。

ヨエコさん、あなたがみんなとちがっても、なぜそう考えたのかをつたえられたら、今度はみんなが「そういう考えもあるのか」と気づくことができるかもしれません。

山賊さんは、みんながわかりやすいように、「やらかしちゃった方の気持ちもわかるんだけど、言ってもいいかな?」というように、まえおきをつけてから話してみるのはどうでしょうか。本当はそんなのがなくてもみんなが聞けたらいいのですけどね!

どちらの場合でも、「みんなとはちがった意見」が、みんなの考えを広げることにはちがいがありません。こんど、心の中に十分な勇気(ゆうき)がたまったら挑戦(ちょうせん)してみてくださいね。おうえんしています。

(北海道公立小学校教諭・藤原友和先生)

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