なぜメイクをして学校に行ってはいけないの?
子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』。
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。
今回の質問は、「なぜメイクをして学校に行ってはいけないの?」です。
私(わたし)は、メイクをしたり服に気を使ったりと、おしゃれをすることが大好きです。おしゃれをすると自信がもてたり、やる気を出したりすることができます。 さて、そんなにいいことがいっぱいある、おしゃれですが、なぜ学校にしていってはいけないのでしょうか。よく「ませているから」、「子供(こども)らしくないから」などと言われますが、だからなんでしていってはいけないということになるかがよくわかりません。
(#KOHARU・女の子・小学5年生)
#先生しつもんです! #その他
私は中学校の先生でしたが、金髪でした
私は中学校の先生でしたが、金髪(きんぱつ)でした。
あるとき校長先生によびだされ、「地域(ちいき)の人に信頼(しんらい)してもらうため、学校がある地域の文化に合わせてください」としかられてしまいました。
なぜ学校におしゃれをしていってはいけないのでしょう。「学校は勉強するためにあるのだから、勉強に集中できる格好(かっこう)をしよう」と言う先生や、「制服(せいふく)の学校もあるけれど、制服は貧富(ひんぷ)の差に関係なく勉強できるように作られたのだよ」と教える先生もいるかもしれませんね。
どの意見にも一理ありますが、それでも「だから、おしゃれ禁止(きんし)」というルールにしてしまうことに、私も疑問(ぎもん)を持っています。
だから、大人気(おとなげ)ありませんが、私は少し髪(かみ)色を変えてその場をしのぎながら、結局は金髪に近い色をたもっていました。おしゃれを楽しみたいという気持ちも半分ありましたが、ふりかえると、「こうあらねばならない」という風潮(ふうちょう)に対する疑問がそうさせていたのだと思います。
「おしゃれをしない」という「決め事」を守ることよりも、「どうすれば地域の人に信頼してもらえるか?」「どうすれば勉強に集中できるか?」という「問題」について考え続けることの方が、より大事だと思うからです。
どんなルールにも、それが決められる以前にはたくさんの異なる(ことなる)意見があったはずです。しかし、決め事になったとたん、その裏(うら)にあった問題について考えることができなくなってしまいます。
どんなことも立ち止まって考える姿勢(しせい)を持ちたいと私は思っています。だから、KOHARUさんがいだいた疑問を尊重(そんちょう)します。
(美術教師、アーティスト・末永幸歩先生)
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