緊張して手を挙げられません
子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』。
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。今回の質問は、「緊張して手を挙げられません」です。

わたしは手が上がりません。緊張して何もできません…
担任に通知表を渡されるときに「もう少し手を挙げると成績が上がるよ。」と言われます。わかっているのですが、授業のときに(あぁ、手をあげたいけどみんなに見られたくないな…)という気持ちがたくさんです。発表するのはギリギリいいのですが、手を挙げることが難しいです。
今年、図工の授業で1度だけ、手を挙げたのですが…それっきりです…
どうしたら自信を持てますか?
(みかんココア・女の子・小学4年生)
#先生しつもんです! #授業のこと
クラスの雰囲気に影響されてしまっているようですね。すでにある自信を大切に
みかんココアさん、質問(しつもん)、ありがとうございます。手を挙げることが難しい(むずかしい)、でも発表はギリギリできる。これだけでも素晴らしい(すばらしい)ことだと思います。
私(わたし)は小学生の時、むしろ急に指名された時の方が発表が怖かった(こわかった)です。急に指名されて、固まってしまった経験(けいけん)があります。
まず、手が上がらないのは、「みんなに見られたくないから」と自分でも言っていますよね。なぜ、見られることが嫌(いや)なのでしょうか。おそらく、そこにあるのは「どう思われるか」という不安です。
「あいつ手を挙げてばっかだよね」
「自信ありな感じがむかつく」
「なんか、頑張っちゃって(がんばっちゃって)るよね(苦笑)」
……なんて思われたらどうしよう。そう、思っているのではないでしょうか。
みんなが手を挙げることが普通(ふつう)の教室なら、みかんココアさんも手を挙げられるのではないでしょうか。自信があるかないかではなくて、雰囲気(ふんいき)がそうさせているのだと思います。
これは自信があれば解決することではありません。雰囲気によるものです。クラスの雰囲気、友達の普段(ふだん)の様子、先生の様子、いろんなものが混ざり(まざり)合って、手を挙げにくい雰囲気を感じているのでしょう。
みかんココアさんが、発表はギリギリできるのは、間違って(まちがって)いないだろう、的外れではないだろう、と思っているということで、意見に自信がないわけではないのではないのだと思います。
大きくはなくても、それが自信です。少なくても、そうやって言える意見を考えられることが立派(りっぱ)です。ちゃんと考えた意見を持っているのですから。
では、実際(じっさい)にどうすれば手を挙げられるようになるか、そのヒントを教えますね。
・みんなが手を挙げているときにそっと自分も挙げてみる
・得意な教科で思い切って挙げてみる
・「今日は〇ページからでしょうか?」「読んでくれる人!」とか、授業(じゅぎょう)の始まりの質問(しつもん)に手を挙げる
どうでしょうか。自分のできそうなことから少しずつチャレンジしてみてください。
(埼玉県公立小学校教諭・紺野悟先生)
※募集は終了いたしました。