将来の夢って、もう決めなきゃいけないんですか?
子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』。
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。
今回の質問は、「将来の夢って、もう決めなきゃいけないんですか?」です。

将来の夢がまだ決まっていません。でも、学校の授業は将来の夢についてのものが多くて、決まらない私はあせりを感じています。将来の夢って、もう決めなきゃいけないんですか?(エレン・女の子・小学6年生)
#先生しつもんです! #その他
「どんな人になりたいか」なら書けそうじゃない?
質問の通り、学校では、「将来の夢」「何になりたい?」を書く場面がたくさんあります。4月新しい学級で掲示(けいじ)される「自己紹介(しょうかい)カード」や6年生最後の「卒業文集」など、多くの場面で書くことが求められます。
そんなとき「何になりたいかわからない」「何を書いていいかわからない」という子はいるものです。結論から言えば、「まだ決まっていなくてもいい」です。なぜなら、6年生までに決めるというルールも、期限もないからです。ですが、少し考え方を変えてとらえてみましょう。
「将来の夢」と言われると、だれしもが「職業」を思いうかべるのではないでしょうか。実は、そう考えない方がいいのではないかと思います。
①将来の夢=将来やってみたいこと
将来の夢は警察官です。
これも将来の夢です。
将来の夢は世田谷に住むことです。
これも将来の夢です。
将来の夢は、いくらをたらふく食べることです。
これも、夢です。
辞書では、夢とは将来実現させたい希望と書かれています。
だから、食べてみたい、行ってみたいことも夢です。
②将来の夢=〇〇な人
優しい人
愛される人
楽しい仲間に囲まれた人
そんな「どんな人になりたいか?」も将来実現させたい希望です。これだったら、書けそうではないでしょうか。
私が子どもたちに「書くことがわからない」と言われたら、「立派な大人」と書くように進言します。
ひとまず、それでいい。
今はそれで十分だと思うからです。
「立派なんていやだ!」と「ふつうがいい!」と子どもが返してきたことがあります。
そのとき思いました。
「ほら、書くことあるじゃん」って。
その子は「ふつうに生活できる大人」と書きました。
これも立派な将来の夢だと思いませんか?
(埼玉県公立小学校教諭・紺野悟先生)
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