好きな人を誰かに言いたい。でも広められたくない

特集
いつでも「先生、しつもんです!」

心理カウンセラー

堀川真理

子どもたちから質問を募集し、先生の回答とともに紹介する『先生、しつもんです!』
子どものみなさんはもちろん、大人のみなさんも自分ならどう答えるか、考えて読んでくださいね。
今回の質問は、「好きな人を誰かに言いたい。でも広められたくない」です。

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私は好きな人ができるといつもだれかに言いたくなってしまいますが、友達に広められるのは苦手です。以前、友達に「この子が好きなんだよね」と言った翌日、朝学校に行ったらみんなに広まっていて、好きだった子もなかなか好きになれなくなり、すごくいやな気持ちになりました。こんな事が起きないようにするためには、どうすればいいでしょうか?
(noa・女の子・小学6年生)
#先生しつもんです! #その他

その気持ちを素直に伝えて、目に見えない「信頼(しんらい)」を感じてみよう

好きな人ができたことに限らず、心の中に気持ちがわきあがってきたときは、だれかに話したくなります。わかってほしくなります。それはだれでも同じ気持ちなのです。だから安心できる人に聞いてもらいたいのです。以前言いふらされてしまったつらい経験があるのですね。人を信じられなくなりますよね。

それならば、自分の一番信頼している友達に「〇〇ちゃんに聞いてもらいたい話があるんだ。〇〇ちゃんに信頼して話したいのだけど、以前言いふらされてしまって辛い経験をしたことがあるの。だれにも言わないって約束してくれたら聞いてほしい。でも、自信がなかったら断ってくれてもいいからね」と本当の気持ちを伝えましょう。

〇〇ちゃんが「約束する。話を聴くよ」と言ってくれたら、聞いてもらえばいい。それでもし言いふらされたら、〇〇ちゃんは残念ながら信頼できない友達になってしまいます。でもそんなことはあまり起きません。信頼されたのなら、約束を守りたいと思うのが人の気持ちです。それはnoaさんにとっても同じです。信頼されるって、約束を守るってことです。そうやって目に見えない「信頼」を肌で感じるようになるのではないでしょうか。
 
また、自分が伝えたいという気持ちばかりを優先せず、伝えられた相手のことを考えるのも大切です。実は〇〇ちゃんも同じ人を好きだった……なんて時に困らないためにも、それを伝えられた相手はどう思うかを考えることは大人になってもきっと役立つと思いますよ。

(元新潟県公立中学校教諭・堀川真理先生)

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