第1章 学級経営の基礎
Lesson3
学級集団の指導の実際
3.3. 最終的に子どもが自分たちで集団をつくれるようになることを意識していますか?

最終的には、子ども自身が生活の中で課題を見つけ、自主的な取り組みを計画・実践できるようにしていくことが求められます。

ステップ3
子どもの自主活動への移行期

ステップ3は、主に二学期から三学期。子どもが、教師の支援を得ながら、自分たちの力で集団活動をつくる時期です。
ステップ1、2と段階を踏んで学級づくりに取り組むと、子どもたちには 「自分たちの力でこの学級をより良い学級にしよう」という意識が育ち、問題や課題に気づく“目”が養われます。

そして、その問題や課題を解決するためにはどうすればよいかをみんなで話し合い、協力して活動に取り組めるようになるのです。

ポイント1:
子ども自身が協力し合える場をつくる

ステップ3になると、子どもたちの自主的な活動が実現するようになります。子どもたちの力を伸ばすためには、教師が子どもたちの 活動が実現できるように、話合いや実践の場づくりを計画的に設定する ことが大切です。

ポイント2:
子どもたちが困ったときにアドバイスをする

話合いの場では、 子どもたちの姿を見守るアドバイザーの立場 をとりましょう。また、実践活動の場では、学級の一員として子どもと一緒に取り組み、一人ひとりの自主的な活動を実践の中で評価していきます。

ポイント3:
子ども相互の関係性への適切な指導をする

自主的な活動が増えると、子どもが関わり合う場面が増えてきます。その中で、自分と違う考えの仲間への接し方や役割遂行の在り方などでぶつかることも出てきます。しかし、このような時こそ、さらにより良い集団となるためのステップです。子どもたち同士で問題や課題を解決できるように教師が働きかけることが大切です。

ここで教師は、 子どもたちと⼀緒に活動し、自主的な活動を評価 をすることが重要です。そして、学級生活や活動について振り返り、 みんなでがんばったことを相互に認め合う話合いを通して、満⾜感や充実感を共有し合います 。このような意図的な活動を設定することが大切です。

子どもの様子や学級のステップに合わせて指導することで、子どもの自主性が育ちます。

Lesson3
はここまでです。
さっそく学級で実践してみましょう!



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