第1章 学級経営の基礎
Lesson1
学級経営の基本的な考え方
1.1. 学級経営にあたって、明確なビジョンをもっていますか?

学級経営には明確なビジョンが必要です。学校教育目標を踏まえて、めざす子どもたちの姿に近づくよう指導方法などを構想し、一年間の見通しを立てましょう。

学級経営の基盤

学級経営には、学級経営案が欠かせません。学級経営案とは、徳育・知育・体育として設定された学級目標の実現に向けた、一年間の指導の構想と具体的な指導の手立てを踏まえて作成します。そのため、学級経営案では学級経営の全体像を網羅することが大切です。

学級経営案の例

学級経営案を学級担任として実効性のあるものとするために、より明確で詳細なビジョンを作成しましょう。

学級経営のビジョンは、 学級経営案 に凝縮しましょう!

学級経営の中核

学級経営の中核は、子どもを温かく見守る教師の姿勢です。綿密な指導計画を立てても、教室環境を整えても、子どもたちを包みこむ教師の笑顔がなければ、学級経営は成り立ちません。そのためにも、教師として次のような視点を身につけましょう。

教師として身につけるべき視点

  • 成功を促すのではなく、安心して失敗できるようにする。
  • 子どもに教えるのではなく、気づかせる。
  • 子どもの自主性に任せるのではなく、子ども自身が気づいていない能力を引き出す。
  • 教師にどんなことでも伝えるように話すのではなく、言いにくいことを言えるシステムをつくる。

学級経営には、教師の教育理念が反映されます。だからこそ「教師」としての立場だけではなく、子どもの力を信じ、よりよい成長を促すことができる「導師」でもありたいものです。



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