プール遊びやゲームで水泳授業を楽しくするアイディア
目次
「浮く」運動遊び
じゃんけんグリコ

新学習指導要領では、中学年では浮くだけでなく、「浮いて進む」「けのびなどの初歩的な泳ぎ」という実践が加わります。この遊びは楽しみながら浮いて移動する運動につながります。
ペアになり、じゃんけんをして、グーで勝ったら「グリコ」と言って3歩進みます。チョキなら「チヨコレイト」で6歩、パーなら「パイナツプル」で6歩進みます。それぞれ、最後の1歩の後に、けのびして浮きながら前に進んでよいというルールを加えることで、泳法につながり、また遊びも盛り上がります。
ウキウキタイム

ビート板を使っていろいろな浮き方を楽しみます。ビート板をお腹の下に置いてうつぶせで浮いたり、頭や腰の下に置いたり、胸の前に持ってあお向けで浮いたりして浮遊感を味わいます。浮く感覚を養うために、どの浮き方が自分にとって一番楽なのかを考えさせるのも重要なポイントです。
水中レスキュー

1列に並び、ふし浮きした友達をみんなで押して前に進めます。最後はロープをつかませて先生が引っ張り、ゴール。ゴールまで時間がかかるので、何列かつくるとよいでしょう。
けのびロケット

グループになり、1人がけのびをしたら、友達が肩や足を押したりして前に進めます。手を引っ張ったり、横に押すなど、いろいろな方法を試しながら、最も速く遠くに進む方法や、進みにくい方向を話し合います。
即席浮き輪

コンビニ袋で作った即席の浮き具で遊びます。ビニール袋の持ち手を両手で持ち、水面にたたきつけるようにして、袋の中に空気を取り込み、袋の口を締めて浮き具を作ります。空気の詰まった袋を顎の下に置き、楽しく浮きます。
水中ドリブル

ペアになり、1人がだるま浮きの状態で浮きます。もう1人が浮いている子の背中を押してドリブルしながら進みます。頭は押さない。浮いている子が呼吸をしたり、嫌がったりするときは押さないなど、ルールを決めて行います。
シンクロ遊び
浮くことに慣れてきたら、ペアやグループで動きを同調(シンクロ)させて浮いてみましょう。4~6人のグループで円陣になり、うつぶせで浮きます。手をつないでしまうと体に力が入り、浮きにくくなるので、手を重ねるのがポイント。さらに、うつぶせになって1列につながり、前の人の足につかまりながら浮きます。

合図とともに、一斉に仰向けになったり、短い音楽に合わせて浮きながら動いたりするのも面白いでしょう。
浮くためには、体の力を抜くことが重要。首の付け根にある「僧帽筋(そうぼうきん)」の力を抜くと体の力が抜けるので、力の抜き方がわからない子には、僧帽筋の場所を教えて「ここ(僧帽筋)の力を抜くんだよ」と伝えるとよいでしょう。
水中忍者ランド③

・変わり身の術
様々な物に変身して浮くことを楽しみます。慣れてきたら、浮いている途中に体や足を押してあげるのもよいでしょう。
監修/東京都「学級づくり」研究会 取材・文/出浦文絵 イラスト/山本郁子
『小四教育技術』2018年6月号より