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表紙の絵本作家リレーエッセー 亀山達矢さん(tupera tupera)

2019/3/18

雑誌『教育技術  小一小二/小三小四/小五小六』では、月替わりで人気の高い絵本作家に表紙用のイラストの作画をお願いしていきます。本コーナーでは、その絵本作家さんに、小学生の頃の思い出を当時の写真とともに綴っていただきます。2019年4月号は二人組で活躍するユニット、tupera tuperaの亀山達矢さんの思い出です。

tupera tuperaさんが描いた、『教育技術』2019年4月号の表紙絵

「紫色の思い出」

小学校の頃の強く記憶に残っている人は、同級生ではなく先生です。

僕の小学校には個性豊かな先生がたくさんいました。やさしかった先生の思い出はもちろんありますが、よく思い出すのは、いくらか問題がある先生たちです。忘れ物をすると「この耳は何のためについてるんだ!?」と言って、耳を持って引っ張り上げるK 先生。

K 先生が担任となった二年間で、何回外耳炎で耳鼻咽喉科に通ったことか。それだけ忘れ物をしていたということでしょうが、当時問題にならなかったことが信じられません。

当時の亀山達矢さん。三重県志摩市登茂山にて。

そして最も記憶にあるのが、美術のA 先生です。年配の女性の先生で、シャンソン歌手の淡谷のり子さんの晩年のような容姿をされていました。容姿ももちろん個性的でしたが、A 先生は優しい口調でたまに「紫は汚い色だからあまり使わないようにね」と言っていました。

“あまり”なので、使ったら怒られるわけではないのですが、みんな紫をほとんど使わない絵を描いていたように記憶しています。本来高貴な色として知られる紫ですし、A 先生が紫に辛い思い出があるのか? もしくは暴走族の色のイメージがあったのか? などと、今思ったりしますが、その真意はわかりません。

その後、美大に進み、絵を描く仕事を生業としています。紫もたっぷり使いますが、その度にA 先生の顔を思い出します。それは決して嫌な記憶ではなく、同時に小学校の頃の感覚をふと思い出す特別な色となっています。最後に、今だから自信を持って言えますが「A 先生、紫はとても綺麗な色ですよ!」。

tu p e r a  t u p e r a
亀山達矢と中川敦子によるユニット。絵本やイラストレーションをはじめ、工作、ワークショップ、アートディレクションなど、様々な分野で幅広く活動している。絵本の代表作に『しろくまのパンツ』(ブロンズ新社)、『パンダ銭湯』(絵本館)など。京都造形芸術大学 こども芸術学科 客員教授。
http://www.tupera-tupera.com/

『教育技術』2019年4月号より

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